パンズ・ラビリンス (2006)
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ラストシーンを勘違いしてる人が多い?
2008/03/20
by
レッドソックス
最も衝撃的なラストシーンは、オフェリアがパンと話しているのをキャプテンが「外」から見る映像で、オフェリアはまるで精神病患者のように独り言を言ってるだけなんですよね。
このシーンを、「キャプテンのような穢れた大人は心が純真でないので牧神が見えない」などと解釈する人がいますが(例えば私の友人)、違うと思います。
ファンタジーをファンタジー(フィクション)と映画内で解釈するのは、これはファンタジーではふつう絶対にやってはいけないタブーなんですが、(いわゆる「夢落ち」になってしまう)、この映画の凄いところは、逆にこの一種の夢落ちによって、「人間は誰もが物語の主人公として生きることで、この残酷で虚無な人生から開放される」(例えばキャプテンにとっては戦闘で死に息子に伝統をたくすという物語、レジスタンスのとっては圧政に強制されるよりは自由のために死ぬという物語)というプラトンというかヘーゲル的な世界観を構築して、その世界観がオフェリアの死をなにより救うんですよね。唯物的にはオフェリアはたんなる精神病患者ですから。
ヨーロッパでこれを体現した二人の少女{ジャンヌダルクとアンネフランク}が実在しますが、オフェリアの俳優がアンネフランクに似ていると思ったのは私だけでしょうか。1944年という年も同じだし。
スペインはカトリックの国で監督もクリスチャンなんですが、この映画では多神教の神であるパンがでてくるところも、すごいですよね。カトリックは中世にスペインで異教徒を、この映画のキャプテンのような残酷な方法で虐殺したので、そういう背景もあるのでしょう。
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