パッチギ! LOVE&PEACE (2007)
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彼らの国籍は?
2007/05/24
by
rin
「パッチギ」が結構良かったので,舞台挨拶に行ってきました。眠たくはならなかったけれど,とてもがっかり…
まず,色んな所に話が広がり過ぎて,まとまりがない。
強制連行と思わせる史実がおかしい。監督は知っているハズでは?
それを百歩譲ったとしても,不法や暴力を堂々と正当化している所に,かなりの違和感。身内さえ良ければ何をしても良い,仕方ないと言いたい映画?
それで「LOVE&PEACE」と言い切ってしまうなんて,監督は既にまともな神経ではないんだろう…
政治的な主張が強すぎて気持ち悪い。
ところで,この家族の国籍は一体どちらなのでしょうか?
「パッチギ!」を見た時は,北へ帰るというセリフがあったり…
「パッチギ! LOVE&PEACE」では,済州島から脱出してきた過程があったり,一度だけ韓国人という言葉が出てきたり
…
「朝鮮人」とされているだけで,はっきりわからないのです。
「地上の楽園」に惹かれた韓国人という設定?
どなたかわかる方,教えてください。
「パッチギ」で,「地上の楽園」のシーンは笑うところだと思っていたけれど,そうでもなかったのかもしれない(苦笑)
この辺りが曖昧になっているところも,何だか姑息な感じ。
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Re: 彼らの国籍は?
2007/05/24 by
Baad> > ところで,この家族の国籍は一体どちらなのでしょうか?
どちらでもありません。朝鮮籍で正しいのです。
北朝鮮籍や韓国籍ではありません。
そこらへんまでは、実際に在日の人に聞いて知りました。ほとんどの在日朝鮮人(最近は在日コリアンというようです。)は地域的には今韓国がある地域の出身だそうです。
多分、北朝鮮、韓国と別れる前の朝鮮の籍と言うことになるのだと思いますが、70年代には既に分裂していたので、そういう国はないわけですね。
ですから、実際には国籍がないということになるんでしょうか?
映画でも、パスポートが取れないから沖縄で撮影が出来ない、いや、もう返還されたから大丈夫だ、とか言っていましたね。
「パッチギ」のころは韓国があまりいい状態ではないということは一般的に知られていて、北朝鮮のことは報道されておらず、あまり内情がよく分かっていなかったから、さほど危ない国だと思わない人もいたらしいですね。
>この辺りが曖昧になっているところも,何だか姑息な感じ。
それを言ったらちょっと気の毒では、と思います。
説明すれば分かるのに、とも、一方で思いますけど。 -
Re: 彼らの国籍は?
2007/05/24 by
odys以下のサイトをごらんください(最初にhを入れて)。
ttp://www.k-sup.net/kokuseki/index.shtml
1947年に在日は「朝鮮」籍となりました。しかしこれは国家としての朝鮮ではなく、出身地域と見るべきもののようです。
翌48年に現在の韓国と北朝鮮が成立します。
49年に韓国政府から、在日を「韓国」籍とするよう申し入れがなされ、翌50年から日本政府も外国人登録切り替え時に本人からの申し出があれば書き換えるようになっています。
なお上記サイトには書かれていませんが、当時はまだ日本は敗戦直後で独立を回復しておらず、サンフランシスコ講和条約(1951年署名、翌年発効)によって独立国に復帰します。このとき在日朝鮮人は日本国籍ではなく朝鮮籍となることが正式に確認されています。一部の文化人はこれを「在日は日本政府により日本国籍を奪われた」と表現していますが(カン・サンジュン、田中宏など)、実際には日本政府は韓国政府と協議の上で(つまり韓国政府も認めていたということ)これを決定しています。また、当時の在日はこれにとりわけ反対表明もしなかったようです。(ここは、浅川晃広『「在日」論の嘘』164ページ以下による)
パスポート云々のところですが、在日が「韓国」の国籍に変更していれば、パスポートも当然ながら韓国政府から出してもらえます。(帰化して日本人になってもいいわけで、その場合は無論日本からパスポートが出ます。)しかし「朝鮮」籍のままだとどこからも出ないわけですね。ただし、在日には戦後になって密入国してきた人もかなりおり、そうした人は当然ながらそういう申請ができません。キョンジャの父は戦時中に済州島から脱出して生き延びたという設定ですから、(その後どうやって日本にやってきたのかは不明ですが)密入国と同じということではないでしょうか。
在日の北朝鮮帰国事業は、「地上の楽園」などという日本マスコミの無責任な報道もあって実現したわけですが、帰国者の数で言うと1959年と60年の2年がピークで、その後は激減しました。北朝鮮に渡った在日からの手紙で、北朝鮮が「楽園」どころではないことが分かってきたからです。ただし露骨な北朝鮮批判をした手紙は検閲にひっかかって日本まで届きませんから、「○○を送ってくれ」という表現をとるわけで、それによって日常的な物資もロクにないらしいということが在日に伝わったようです。『パッチギ!2』の最初のあたりでも、「○○を送れという手紙がまた来た」という会話が出てきますが、おそらく北朝鮮に渡った同胞からの手紙でしょう。北朝鮮の内実についてはそういうわけで、1960年以前にはよく分からなかったものの、遅くとも60年代半ばには在日には情報が行き渡っていてはずです。
ただし日本の大手マスコミは北朝鮮の内実をなかなか報道しなかったので、一般の日本人には知らない人も多かったでしょう。1970年には有名な「よど号ハイジャック事件」が起こって日本人過激派が北朝鮮に渡っています。左翼にはまだ北朝鮮幻想があった証拠です。在日二世が書いた『凍土の共和国 北朝鮮幻滅紀行』が出たのが84年で、ようやくこの頃から北朝鮮の内実はマスコミに出るようになったわけでしょう。 -
Re: 彼らの国籍は?
2007/05/25 by
rin>Baadさま,odysさま
とても丁寧に返答いただき,本当にありがとうございます!
歴史的な背景,流れを理解するため,何度も読み返しました。パスポートの話も,これで納得です。
>この辺りが曖昧になっているところも,何だか姑息な感じ。
それを言ったらちょっと気の毒では、と思います。
説明すれば分かるのに、とも、一方で思いますけど。
無知な発言,恥ずかしく思います(__)
とても勉強になりました!
「韓流」にのって観客を惹きつけておきながら,総○系じゃないの?という思いが,私の中にあったからです。
北朝鮮という言葉を露骨に出すと,一気に引いてしまうのは目に見えてるから?と。勘繰り過ぎでしたか^^;
お礼と言っては何ですが,お時間ありましたら御覧ください。
去年韓国へ行った時,板門店のDMZツアーに参加。残念ならがJSAには軍事行事の為,入る事はできませんでしたが…
その時にガイドしてくださった韓国の方が,反共教育を受けた世代でした。その当時は,北朝鮮は国とは教えられず,悪の集団と教えられたそうです。太陽政策の時代になって,子供に
「お母さん,北朝鮮は悪い国なの?」
と聞かれて,
「そうじゃないよ,仲良くしないといけないんだよ。」
と答える事に,やはり違和感があると。
直接口にはされませんでしたが,言葉の端々に反共の思いが感じとれました。
DMZツアーでは,臨津江(イムジンガワ)と,そこを渡る唯一の橋である「自由の橋」などを見学。ここを戦争捕虜13000人がこの橋を通って帰って来たと…
第3トンネルも見学。御存知かとは思いますが,北朝鮮が韓国を侵略する為に掘ったトンネル。首都ソウルまでは50kmのところまで掘られています。
これが発見されたのが,1970年代。休戦協定が結ばれてから,まさに20年以上もの間,地下ではこんな恐ろしい事が…
今見つかっているのは4つですが,見つかっていないトンネルが,あと10はあるとされています。
北朝鮮は当然ながら,そんな事はしていない!トンネルを掘ったのは,韓国の方だ!と主張したそうで。
しかし,掘り進めた形跡を見ると,爆弾の向き?から見ても北朝鮮側からとしか,考えようがない。
そうなると今度は,
侵略ではなく,石炭を採取しに来たのだ!と主張。
その為のダミーの「すす」を,トンネルの壁にわざわざ塗ってあったそうです。私,その「すす」を触りました(笑)
もちろん,そんな場所で石炭なんてとれないそうです。
DMZのツアーも,とても勉強になりましたが,
こちらでも,大変勉強になりました。
それだけでも,この映画を観た意味があったかもしれません。ありがとうございました。
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