エネミー・ライン (2001)
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これはハックマンのプロモか
2002/04/07
by
最大素数
退屈きわまりないこの映画、ほとんど唯一の見所はジーン・ハックマンのカッコ良さでありました。
「退屈」の原因ははっきりしています。パイロット氏(スタックハウス)が早々といなくなって(殺されて)しまったからです。
敵地(Behind Enemy Lines)に孤立したクリス・バーネット大尉(オーウェン・ウィルソン)、さあどーなるっ!ったって、殺られるわけないじゃんっ!!これで主人公がいなくなったら物語りは進みようがないんですから。
追っ手に対して反撃するわけでもないしできるわけでもない、ひたすら逃げるだけ。
おそらく作り手は、主人公が必死に逃げる・策を凝らす・運が味方する・精一杯走る展開の連続で観客を引きつけられると見込んだのでしょう。最近で言えば、例えば『ラン・ローラ・ラン』例えば『運動靴と赤い金魚』。走る場面それ自体が観客を引きつける映画はありますが、(全く当たり前のことに)単に走っていればイイというわけではなく、走る理由、走る目的、そして走り具合(どれだけ一所懸命走ったかってこと)で違う筈の結果、が観る者を走り手の心情に共感せしめていくのです。がんばって走んなきゃねっ、てキモチを共有できるかどうかってことです。
クリスくんは、この映画という架空世界の中で、少なくとも最後の数分前まではまず"絶対"に生きています。
がんばって走ろうが寝ていようが、死にゃあしないのです。おお、なんと退屈な逃避行。
スタックハウス(パイロット)は生かしておくべきでした。
二人で逃げていれば、このまま二人とも助かるのか一人は犠牲になってしまうのか欠けるとすればどっちか、逃げ具合に緊張が持続されるのです。逃げる途中でお互いの事情(家庭・家族のこととか少年時代の想い出とか)をちょびちょび語らせれば、どちらに対してもああこいつは死んでほしくないと感情移入してしまい、彼等と一緒に観客の我々も、せまる危機に緊張も高まろうというものです。
いえいえ二人で逃げなくてもいいのです。
敵は、撃墜したのは偵察機かもしれないと気づく、だとすると乗員は二人、もう一人は何処だ、って展開です。
偵察機とは考えなかったとしても、独力ではできない筈の背中の傷の手当が施されている、他にいるなっ、て展開。
となると、スタックハウスはもう一人をおびき出す貴重な"餌"。出て来なきゃこうだぞっ、てなもんで小指を撃ち砕く、しらっぱくれているとこうだぞっ、と次に薬指を撃ち飛ばす、うひゃーっ痛そうっ!どうすんのォクリスくんっ、てなもんで乗り出してしまうではありませんか。そうなるとなにもクリスは逃げ切らなくても、クリスの死を踏み台にしてスタックハウスがディスクを取り戻して生還、ってのもありかも、と思い発ち、クリスの走り(逃げ)にも感情移入してしまいそうではありませんか。クリスくんだって、彼を助けなきゃって思いは当然湧くわけで、逃げに専念できなくなって、それはそれで観ている側としては隔靴掻痒、とても退屈してはいられなかったろうと思うのです。
そういう退屈さの中で目立ったのがハックマンの熱演でした。直属上司も米軍上層部も米政府もNATO軍も全てが「抵抗勢力」というか「反対勢力」の中で孤軍奮闘する姿のほうがよっぽど緊張感がありました。というか、その辺にすがらなければ寝てしまうではありませんか。にしても、どうやって「抵抗勢力」を納得せしめたのか情況が変化したのか、などなど、たいした話しではありません。それが証拠に、結果ハックマンが出撃を決断したきっかけって憶えてません。どんな理由でも説得力は乏しいし、どんな理由でも納得してしまうのね。
おーし行くぞっ、と。強制じゃねーぞっと。命はオレに預けてもらうぞっと。お約束の盛り上がり。いよっはっくまんたいしょおっ!!
わたしハックマン大好きなもんで、これはこれで「マル」なんですけどね、こらえに堪えて殴り込み、ってこりゃあ懐かし東映ヤクザ映画のパターンだわね。いよっハックマン健サン待ってましたっ。
それはそれとして。そういう、無力ながらガンバル主人公とあくまで筋を通そうという指導者の姿勢が、"正義の味方"アメリカ軍というプロパガンダとして機能しているのなら、それはそれで、ま、しゃーねーか、とも思っちゃうのですが、どうなんだろ・・・。
最後のドンパチ、監督(ジョン・ムーア)の趣味??
この場面だってさ、クリスがディスクを取りに戻る、先にロープにぶら下がっている救出されたスタックハウスが「戻れーっ!!」と叫ぶ、ディスクを取り出して逃げ走るクリスが足に被弾、すかさず待っているスタックハウスにディスクを投げる、ああクリスは助かんないのォと思ったとき、ディスクを受け取ろうと伸ばしたスタックハウスの腕に弾が当たる、宙に舞うディスクを、間一髪、足の痛みもものかわ後からロープに取りついたクリスがキャッチ、しかし一方、腕を撃たれたスタックハウスは落ちそう!おおっっ助かってくれっ!!
ねーっ、やっぱり、さっさと一人殺しちゃったのは間違いだったと思いません?
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Re: これはハックマンのプロモか
2002/04/20 by
ペンギン犬めちゃ賛成!!
俺はてっきり二人で逃げるだと思ってた。
んで、友情とか絡めるのかと思ったら、いきなり死んじゃって、ええ!?って。
って、そのわりに主人公は自分の責任で友人が一人死んでるのに、意外に平気そーで、最後は、死んだ友人なんてそっちのけで「いやー、助かった助かった。」みたいな展開だった気がしたし。
しかも、追っ手の後の男が、余裕しゃくしゃくで歩いてるのが、どーもね。逃げる方は走ってるのに、なんでお前は余裕で歩いてるワケ?って。
更に、救助ヘリが、崖の下から出てくるのもね。何ジャジャーンって感じで登場してんだよ!助けるために来た仲間がひーこらなってるのに。
とりあえず、一緒に墜落した仲間をさっさと殺しちゃったシナリオは、俺も間違いだったと思う。例え逃げるだけだったとしても、二人居てほしかった。 -
ご賛同御礼申し上げます
2002/04/22 by
最大素数> 主人公は自分の責任で友人が一人死んでるのに、意外に平気そー
たはは。言われてみりゃそうですね。
ま、よっぽど怖かったんでしょう(笑)
> 追っ手の後の男が、余裕しゃくしゃくで歩いてる
追っ手側は地理に詳しい、と、いうことなんでしょう(^^;;
ま、逃げる側と追う側と救助ポイントの位置関係が今一はっきりして(させて?)ませんしね。 -
映画館人とVIDEO人:Re: これはハックマンのプロモか
2002/09/09 by
MS花子あれぇ?最大さん。こんな時(4/7)何故ここに?
西部へ行かれたのではなかったでしょうか? -
2人でほんっとに生き延びる気あり?!Re: これはハックマンのプロモか
2002/09/09 by
MS花子最大>スタックハウス(パイロット)は生かしておくべきでした。
ペンギン>例え逃げるだけだったとしても、二人居てほしかった。
MS>最大素数さんとペンギン犬さんとの【2人でいっしょに逃げようね。】のニュアンスが微妙に違っておもしろいです。
MS花子はペンギン犬さんの感想の方にやや似ています。
(もちろん最大さんの見解もなかなか着眼点が斬新で愉快です。)
不時着した時、うかつにもバーディがパイロット氏を見晴らしの良すぎるくらいに良い原っぱへ置き去りにして、
そうして、無線が受信可能な高台に独りで歩いていこうとしてました。
この瞬間、MS花子はこのノビ(ナビ野郎)に【ばかやろ〜!】って怒りまくってましたから!!
やはり、さっさと除隊させておけばよかったんですよ。
たるんでる!ジーン爺さんの言うとおりでした。 -
ビーコン修理:Re: これはハックマンのプロモか
2002/09/09 by
MS花子最大>などなど、たいした話しではありません。それが証拠に、結果ハックマンが出撃を決断したきっかけって憶えてません。どんな理由でも説得力は乏しいし、どんな理由でも納得してしまうのね。
MS>ジーン爺さんの空母がビーコンを先んじて受信したためです。
ナビのバーディが、凍結した湖面につきささった座席のビーコンをマニュアルで再始動。
ジーン爺さんたちは、ビーコンが【構造の知識あるもののマニュアル操作】でないと再始動しない構造になっているのを知っていたので。(あたりまえ(笑))
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