トロイ (2004)
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ブラピ(?)流アキレスの人間像から
2004/07/30
by
なつみ
アキレスが歴史にその名を残せたのは、彼が彼自身のために戦ったからだ。決して指揮官や王に忠誠を誓わない。(まぁ普通はそんなことしたら生きていけないけど。)
いとこが殺されれば怒りに身を任せて単身敵陣に乗り込む。怒りと憎しみで我を忘れれば、周囲の人間を傷つける。
「獅子に約束はない」と言い、遺体を引き裂く。彼にとって、敵への敬意など意味のない行為なのだ。戦争は人殺し以外の何ものでもなく、人を殺す礼儀などただの自己満足にすぎないと、それが彼の哲学なのではないかと思った。むやみに敬意と評して飾りつけても本質は何も変わらないのだ。
そんな軍人でも基本的には優しい。そんなブラピ流アキレスの人間像が浮かび上がる。
自分が正しいと思うこと、自分の感情に素直に反応する。憎い気持ち、誰かを愛する気持ち、トロイの人間だとか、何人だとか神官だとか王だとか彼の前では意味を持たない。
「誰かの欲のために戦い、命を落とし、歴史の大きな渦の中でチリのように散ってそれで幸せか?」世界中で戦う兵士たちに問いかける。極端な話、兵士たち全員が戦わなければいくら王が戦争をしたくともできないはずだ。
勝手極まりない、命令には従わない、兵士としては最低のアキレスだが、彼には戦争全体というものが見えているのだ。だから司令官にたてつくし、間違っていると思う出撃には参加しない。自分の目を持っている。「これは俺の戦争だ」と言い切る。
そして、だからこそ、単身で敵陣に乗り込み、息子王子の遺体を返して欲しいと要求したトロイ王に共感したのだ。そして、自分の頭で考えて復讐に、この戦いに意味が無かったことを悟る。
最後の戦闘に彼が参加した理由は彼女のために違いなかった。王にトロイを・・・なんて考えない。ただ、自分の欲するままに。
そしてその一兵士は歴史に残るのだ。王の名よりも鮮明に人々の中に残る。もちろん、現実はこんなに一個人の勝手や都合、感情をゆるすほど甘くはない。でも、今は民主主義の世の中、一個人も力を持ちえる。この時代よりかはずっと自分の考えというものをもちやすいはずだ。
誰かの支配下や指揮下に入っても、国という保護下におかれても自分の目を信じて自分の頭で考えて生きていこうと、そんなメッセージをアキレスの人間像から感じたのは私だけでしょうか?
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納得できました
2007/05/13 by
qp思い起こせばアキレスの行動ってそのような意図があったのかもしれません。。何で彼だけあんなに身勝手にいられるのか不思議だったけど、おっしゃる通りかもしれません。
ただ今でも一個人が社会に属するためにはその色に従わなければ排除される傾向にあるように思われます。それ相応の実力を兼ね備えるまでは虎視眈々と力を蓄えるって感じでしょうか。アキレスのような天才はそんなにいないですからね。
あくまでも私人間でってことで一個人の感情を吐露できるようにあるいは自分の考え等を述べれるような関係は築いていきたいですね。 -
Re: ブラピ(?)流アキレスの人間像から
2007/05/13 by
素子様命アキレスが傲慢でいられたことに関しては、
彼がバリバリに出自の良い王子様であったことが
最大の理由でしょう。
映画しかご存知ないと
まるでただのたたき上げの武将のようですが、
彼は本来アガメムノンに逆らい得るぐらい、
お血筋がいいんですよ。
テッサリア王と海の女神との間の子であり、半神。
そして、スキュロス島王女との間に子を設けています。
(王女様を
遊び相手にするわけにはいかないでしょうから、
この方が正妻なんでしょうね。)
映画では神話的な部分は排除してありますので、
海の女神の息子で半神という部分は除いても、
ギリシア中:二国の権限を負うている王子である
という影設定までは除いていないはずです。
映画中の恋は、あくまで二号さん三号さんとの恋
ということになりますね。
戦利品としての女性ですから、当時の状況しては
それで「当たり前」ということになります。
しかし、そういう立場の女性のために
真剣になってしまうところが
アキレスの魅力でしょうね。
原作相当のイリアスでも
アガメムノン王との対立原因は
戦利品の女性をめぐるものでした。
関係をもった女性すべてを経済的に困らせぬよう
最後まで面倒をみた源氏の君のような
「憎めないプレイボーイ」だったかもしれませんね。
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