トニー滝谷 (2004)
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美しい残像
2008/06/09
by
クラリス2号
孤独を寂しいと思ったことがなかった男の喪失と再生の話。
抑制の効いたナレーションが物語と台詞のほとんどを語り、登場人物は静かにつぶやくだけ。
そして、坂本龍一のピアノが静かに寄り添う。
横方向にゆっくり平行移動していくアングルで、観ているこちらの気持ちが途切れない。
現実感がなく、生活の音を際立たせた簡素な画面からは、孤独のイメージだけが浮き上がってくる。手放す時に「何か」に気づくという、いくつかのエピソードが喪失感を増す。
原作にはないラストが私は好きです。
鑑賞後、小説を読んでいるような独特なこの世界感で何故か、夏目漱石著「こころ」が観てみたいと思いました。
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Re: 美しい残像
2008/06/10 by
のびた
クラリス2号さん、こんばんは。
僕のツボを押さえてしまいましたね。
とても気持ちがいいです。
僕は村上春樹と市川準監督が好きで、この作品は村上作品のテイストがどの程度味わえるか心配しながらも、村上作品の珍しい映画化に期待を抱いた記憶があります。
僕のレビューですが、実は映画は公開当時、リアルタイムで観ていて、その時の鑑賞メモをリライトしたものです。
だから今現在はかなり記憶がとんでいます。
僕のレビューはかなり批判したもののようですが、これも両者が好きな故のわがままで、本当は好きな作品です。
> 原作にはないラストが私は好きです。
確かあの人に会いにいくんですよね。
> 鑑賞後、小説を読んでいるような独特なこの世界感で何故か、夏目漱石著「こころ」が観てみたいと思いました。
↑これは市川崑監督作品でしょうか。
もしご覧になるようでしたら、お付き合いいたします。先日WOWOWで録画しましたから。 -
清流を眺めているような・・・
2008/06/11 by
クラリス2号
のびたさま。
レスをありがとうございます。
ツボとは存じ上げませんでした(笑)
DVDで観てすぐ、頭に浮かんだままを、ひょいっと投稿してしまいました。意味が通じないかもしれませんが、たぶん、私の場合、咀嚼して書いたとしても大して変わらないと思います(笑)
上質な読書会に行ったような、眼をつぶって聞いていると自分のイメージを膨らませることもできるような、不思議な感覚になりました。
主人公たちの心の「空洞」をイメージフィルムのようにさら〜と描かれていて、言葉と映像と音楽の調和が心地良く、静かに沁みました。
>僕は村上春樹と市川準監督が好きで、この作品は村上作品のテイストがどの程度味わえるか心配しながらも・・・
これも両者が好きな故のわがままで、本当は好きな作品です。
そうだったんですね。よくわかります。私も、好きな人、作品は、なんだか身内のような感覚で観てしまうことがあります(笑)
私は不勉強でお二人の作品は、村上ワールドはほんの数編の短編、市川監督は「つぐみ」くらいです。(牧瀬里穂が私のイメージした原作の女の子とシンクロして驚きました)
>確かあの人に会いにいくんですよね。
もっと控えめで、「らしい」アクションでした(笑)
>これは市川崑監督作品でしょうか。
申し訳ありません。私の言葉足らずです。
映画があることも知りませんでした(笑)
夏目の「こころ」は、子供の頃から数年ごとに読んでいる本です。(ベタですが・・・)一人称で書かれていて、もし、この作風で映画化されたら?と、頭によぎってそのまま書いてしまいました。
機会があったら、観てみますね。
今度は私がのびたさんの心境になる番かな?(笑)
☆のびたさんに共感の1票を入れなければいけません。
黄色いシャツの素敵な紳士が表紙の本。
「キネマ旬報社めぇ。」
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