リンダ リンダ リンダ (2005)
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浸れる映画
2007/10/13
by
OUTSIDER
まず特筆すべきは、学校の空気感だろう。
映画によくある、あまりに造り込んだシーンとは異なり、多くのことが同時にしかし表面上は穏やかに流れていくという、あの空気感を、長回しを駆使して実に自然に画面に定着させている。しかも、極力よけいな説明を排除して、日常の時間を切り取っている。
この感じは、出そうとしてもなかなか出せるものではなく、実に見事と言うほかない。
そして、主役四人の描き分け。力を入れるわけでもなく、しかし、しっかりとした等身大の輪郭をきちんと示している。これも見事。
各エピソードも効果的だ。
似たような傾向の作品に「青春デンデケ〜」や「スウィング〜」があるが、皮膚感覚からすれば身近に感じるのは明らかに本作である。
ラストの演奏シーン・・無人の学校情景がインサートされる。それは、雨が降ってコンサートに生徒が集まってきていることを示すだけでなく、観客には妙な寂しさとかつての学生時分を思い起こさせるだろう。
しかも、しつこくなく程よい長さの演奏。本物の曲へブリッジするのもいい。編集の凄みがてきめんに出ていた。
「映画とはこうだ」というこだわりを知る作り手たちによって生まれた一本。
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