きみに読む物語 (2004)
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無難な語り口
2007/08/13
by
アキラ
アルツハイマーで過去をなくしてしまった最愛の女性に自分たちの記憶を甦らせようと何度忘れられても彼女の私小説を何度でも呼んで聞かせるって話。その私小説の内容は金持ちのお嬢様と労働者が恋をして彼女の将来を案じた両親に仲を引き裂かれそうになるってもの。母親が自分も労働者と恋をしたから娘がどうするべきか分かるみたいな云い方をしてたけど、駆け落ちに失敗した位で何が分かるのだろうか。貧しい生活に愛想が尽きた位の体験があれば説得力あるけど、わざわざ相手を見せてもらっても貧しい同棲経験がないのであれば無意味な美談でしかない。
メロドラマとして実に無難な作りで親切過ぎるほどに王道なストーリーテリング。基本を無視しない作りって嫌いじゃないけど親父のネームバリューがあるだけに、より高いハードルを求めてしまう。親父の作った芝居と比べてしまうとまるで場の転換が単なる逃げにしか感じられない。一応必要な情報は全部伝えたからこれでいいでしょ的な脚色と演出。あえて繊細に演出しないで済む語り口。当りの良い音楽でごまかせば大味でもそれなりに見える。私が知る限り2世監督ってこーゆー退路の確保だけが上手いって人が多い。カサヴェテスJr(ニック)もその類なのかな。
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