浮雲 (1955)
»レビュー
真綿で首を絞める映画
2005/01/12
by
ゴロにゃ〜ゴ伯爵
この作品、気が滅入ります。単純に極端な形で不幸に陥らせるのではなくて、ある種のリアリズムを保ちながら、どん底に観客を落とす映画。
心すさぶ戦後。幸田ゆき子にとっては戦前仏印での時が幸せだった。この皮肉めいた設定から“終わった”2人(富岡兼吉と幸田ゆき子)がズルズルと続いていく。貧困から脱出し生活向上しても心寂しいゆき子。否、より一層惨めになってる。このような不幸と不幸の行き来が続き私は生殺し状態。
脇役も面白い。ザンパノのような義理の兄・伊庭杉夫。一番好い人・向井清吉と悪女・おせい。
覇気のないサンタクロースというかただのお爺ちゃんが見れるのは貴重。ただ1つ気になったのは、高峰秀子のおばちゃんみたいな声。あれが時代だったんでしょうか。
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