フライトプラン (2005)
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究極のミスキャスト
2008/04/11
by
倉島穂高
先日のテレビ放映で観ました。いやはや、これほどコンセプトのわかりやすい企画もめったにないかも。製作者は「女ダイ・ハードやりたい!」で、主演のジョディは「母性を表現したい!」……宣伝でそういうコンセプトを謳わなくても明確にわかります。わかるんだけど……
どちらを狙うにしても、ジョディ・フォスターを据えるのが根本的に間違ってる気がする。ジョディが鬼の形相でタンクトップいっちょになるところなんかもう、「寄ってらっしゃい見てらっしゃい、ジョディのダイ・ハードのはじまりはじまり〜♪」って掛け声が聞こえてきそう。でもジョディが闘志むき出しにしてしつこく闘うなんてこと、当たり前すぎて何の驚きも感動もないのよね。ここはもうちょっと意外性のある女優を使わないと面白くもなんともないじゃないですか。母性の描き方にしても、もともとがもっとフツーのおっとりしたお母さんでないと、その暴走ぶりのこわさとせつなさが伝わってこない。ヒステリックに怒鳴るジョディを見ていても、わが子を思うゆえの母の暴走ではなく、ただただ「闘う女ジョディの激昂」にしか見えんのよ。
しかしこのお母さん役にふさわしい女優は誰かと考えてみると、意外に難しいですね。おっとり優しい母性を感じさせると同時に知的で超クールなプロフェッショナルぶりも表現でき、いったん闘志に火がつけば獣のように変身して痛快なアクションをぶちかませる女優……う〜〜〜む、思い浮かばない。この企画でジョディを使うならもっと演出を考えないと。彼女は静の演技もできる人なのだから、演出の工夫があればもっとよくなっただろうに。しかし脚本のお粗末さは他の皆さんのご指摘どおり。やはりジョディには役不足だと思います。
ま、そこそこハラハラドキドキできた前半の筋運びは悪くなかったですけどね。お金を払って映画館で観たら腹が立ったかもしれませんが、自宅でダラダラしながらテレビで見るぶんにはいいでしょう。というわけで、酷評のわりには甘めの点数。
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