ピーナッツ (2005)
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映画は情熱だ
2006/02/20
by
りんぼ
映画の中で笑いのセンスというのは作品を左右する重要な要因だ。
その点、この映画は腹の底から笑えることが出来る傑作だった。
だが、この笑いも単に彼らがお笑い芸人だからということだけで笑えるわけではなく、そのための土台をしっかりと構築している結果なのだと思う。
先ず、この映画で上手いと思ったのはキャスティングだ。
そもそもお笑い芸人なのだからキャラが既に出来上がってしまっている。
そういったことは映画作品においては逆に役を殺してしまうことが多い。
その上、大半が映画初出演の人ばかり。
しかし、この映画では中盤辺りで役と役者の違和感が全く無くなっている。
それはこの映画が先ずメンバーありきから始まっているからだろう。
全員の配役が等身大で演じられるものであった点が功を奏している。
内村の演じる秋吉も、三村の相良も、皆、役と役者本人と重なる面を感じる。
そのため、彼らのテレビでの印象が映画で邪魔になっていないのだ。
つまり役を作れないという状況を、役を役者に合わせることで解決する。
この逆転の発想で、この映画の登場人物は皆、生きることが出来ている。
もう一つこの映画が成功しているのは、この映画の物語のテーマとこの映画製作のテーマがリンクしている点だ。
主人公、秋吉の恋人が何度も秋吉に何が一番したいのかを問い掛ける。
結果、彼らは純粋な野球の情熱へと向かうことになる。
この映画も同様に純粋に映画を作りたいという監督や製作者の意気込みを感じることが出来る。
彼らが共通して野球好きで、映画の野球シーンは全て彼ら自身がプレイしている点も凄い。
難しいキャッチのシーンも何度もテイクを重ねて撮るなど彼らの努力を感じることが出来る。
こういうことも全部、好きだからこそ出来るものだと思うし、それが映画を通して伝わってくるのだ。
この映画は確かに完成度は低い。
シナリオ・演技・演出など、やはりまだこなれていない面がある。
しかし、私は親善交流試合を見ている観客と同じように、彼らの熱意に打たれたし、彼らを応援する気持ちになれた。
考えてみれば映画はそういうところがあればいいのだ。
彼らの一生懸命な姿はやはりかっこいいのだ。
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