ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 (2005)
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ジョニー・キャッシュという人と音楽
2006/08/02
by
理屈屋
ジョニー・キャッシュという人とその音楽を思いっきり見せる映画でした。だからファンの人には垂涎ものかもしれません。が、そうでない私にとっても、音楽に合わせて体が動いてしまう程には楽しめる作品ではありました。
ジョニー・キャッシュの自伝を元に映画化、ということで、ジョニー・キャッシュという人の人生がそのまま淡々と語られているという感じです。なかなか凄い人生を送った人だということが分かりますね。
幼い頃、大好きだった兄を失い、そのことを後々まで引きずって生き、父親との関係を上手く築けなかったことがもたらした、大きくはないけれど日々の暮らしに無意識のうちにのしかかる苦悩のようなものが、滲み出てくるのを感じます。
それから、子供の頃から憧れ続けた女性、ジューン・カーターへの純粋な想い。ジューンのジョニーへの想いも察せられ、作品のなかの二人の関係が実際通りなのだとしたら、奇蹟のようでありつつ、死ぬほど苦しかったであろう純愛がそこにあると思われます。親友同士の男と女が40回目のプロポーズで結ばれるのかッ?と、ドキドキしてしまいました。
あとは、ドラッグによる挫折と、彼の音楽を欲してくれている人々を知っての軌跡のカムバック。この辺のお話は、恐らく想像を絶する戦いがあったのでは?と思われるのですが、いまいちサラッと描かれていて残念でした。禁断症状を克服する下りは事実の方があの描写よりもっと生々しく、恐ろしかったのでは?と思うのが少し残念。
そしてそして、何と言ってもこの作品の魅力は、ジョニー・キャッシュあんどジューン・カーターの音楽ですよね。全編カントリー風ロックンロールとでも言うべき彼らの音楽に満ちていて、それらを聞くだけで体が動いてきてしまいます。カントリーの素朴な味わいの中に、ロックンロールの魂の底からこみ上げるような叫びを、抑えた調子で歌う歌には、何とも言えない共感のようなものを覚えてしまいます。この頃のこのジャンルの音楽というのは、本当に素の人間の心が表現されているようで、稚拙といっても良いほどの素朴な印象がどうしても否めないのに、本当に心惹かれてしまいます。
全体的に、物語は淡々としていました。
山あり谷あり苦悩ありの人生なのですが、それらは淡々と語られ、ジョニー・キャッシュあんどジューン・カーターの音楽を聞かせることの方に主眼が置かれている印象です。物語好きの人よりは音楽好きの人の方が取っつき易い作品だなあと思いました。
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