ブレイブ ストーリー (2006)
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“あっさり”ではなく薄いんだ
2008/01/20
by
百舌鳥【mozu】
「本当の勇気って、何なんなんだろう?」というテーマに引きずられすぎて、冒険ファンタジーとしては魅力が足りなかったですね。
展開もRPG嫌いな俺でも、なんかやったことのあるような亜流RPGのベタな感じで、ある種良くも悪くも無い…というかありきたりと言っていいぐらいです。
舞台である架空の世界[ヴィジョン]の世界観は派手だし、壮大なかんじもあって良いと思います。
でもTVアニメではなくアニメ映画としてみるならば、歴史的奥深さが欲しかったですね。
キャラについても、見た目はいいんですが、ただ出てきて理由つけて仲間になる感じで、多少説明的であってもヴィジョンがどんな世界で、そこに住む人はどんな想いで暮らしているのかが少なくとも欲しかったです。
主人公はヴィジョンと願いのどちらを取るか葛藤する訳だから、そのヴィジョンという空間を見てる側も愛すことが出来る作りじゃないと「あぁ。結局そうかよ」になります。というかなりました。
『もののけ姫』で例にすると森の大切さ、タタラ側、しし神側の背景の一切ない、アシタカ視点だけ(サンすら含まれない)の『もののけ姫』です。
何より声を大にして言いたいのは、構成の悪さ!
時間的に無理なら宝玉1つにしろ!と言いたくなるような構成。
はじめと終わりだけで、冒険談はほとんどありません。
歌は内容ともあって個人的にはまってるな!と思ったし、この映画の一番良いところだと感じたんですが、その歌に乗せてちゃちゃちゃっと中盤のストリーをダイジェストで流して、ごまかすのに使っちゃうのはいただけません。
一応、やりたい事は全部押し込んだようですが、問題なのは、押し込んだ結果何一つ『盛り上がり要素』が無くなってしまったという事。時間の都合上で「なんとか察して!(笑」という展開なので、キャラクターのセリフや行動の整合性がグチャグチャ。
観た方は二時間弱の時間の中で「いつになったら面白くなるんだろう」って思っていたに違いないと思います。
全体的にRPG感を出したいのなら、段取りや成長をちゃんと見せて欲しいです。
最初の少年とさして変わらないまま、エンドへ突入します。
故に、元からいい子で最後までそのままです。
CMでは「勇気は最低ランク」みたいなので押していましたが、最初から人としてとてもよく出来た少年です。何が不満なんでしょう?
やっぱり冒険を経て得た!って価値観・考え方・経験・成長ってのが皆無というのは、冒険ものとしてはよろしくないと思います。
キャラにも通じますが、大体主人公のワタルがなんでも一人でやり遂げるので、仲間の必要性もないし友情もなんか希薄で味気ないです。キーマやミーナの必要性は何だったのか?キーマはアッシーとしてしか出てきて無いし、ミーナに至っては紅一点が欲しかっただけにしか見えません。
総評としてはアニメ映画としては評価できないですが、TVアニメでなら日曜の朝で、中盤の物語ありならアリです。もっと尺をダラダラ使えるもので表現してください。
しかし、あれをあのまま金曜ロードショーとかでやられたら、TVアニメとしてもイマイチだと思います。なにせ中盤が無いですから。
ほんまに宮部みゆきには名借りだけなんじゃ?と思います。
でもコレでよく許せたなぁ。
決して気分を害する作品ではないですが、そこまで感じることすら特に無い映画でした。
映画だけで表現できないなら、他の媒体で予備知識のある、ワンピースやドラえもんやコナンといったアニメ映画を見習った方がいいです。
少なくとも原作読んでいないと、薄すぎてポカーンとなります。(俺は読んでいません)
逆を言えば、このかわいらしさだけで楽しくと言えなくなった自分は、汚れてしまったのかもしれませんがねw
同じ時期に公開されたゲド戦記はコレよりひどいと噂ですが、どんなんなんでしょう…
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