カポーティ (2006)
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ブーム?
2007/07/05
by
星空のマリオネット
同性愛、アルコール、麻薬とゴシップ種にも事欠かなかった「カポーティ」とその代表作「冷血」。米国においてはその存在は大変大きく、本作の注目度もきっと高かったのでしょうし、多くの観客が興味深く観たのではないでしょうか。ホフマンの演技もカポーティを彷彿とさせる素晴らしいものだったのだと想像されます。カポーティに対し何の知識もなく思い入れのない私にとっても、ホフマン演じるカポーティの存在感はとても大きく、その奇妙な人格に惹きこまれてしまいました。
パーティーでは取り巻きに囲まれて皮肉な笑いの中心にいるものの、不幸な生い立ちの影響なのか常に孤独なカポーティ。その彼の拠り所は、いつのまにか「冷血」の主人公である犯人になってしまっていたのでしょうか。映画として素晴らしいといえるかどうか微妙ですが、終始、静かな映像と静かな音楽で満ちた作品で、犯人さえも静かな佇まいであっただけに、ホフマンの金属的な話し声や笑い声が、カポーティの異質性を際立たせていました。
以下、脱線してしまいますが・・・
ここ5年間のアカデミー賞の主演男優賞と主演女優賞の受賞者10名のうち、実在の人物を演じた俳優が6名もいます。
男優では、本作のホフマンとレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックス。女優では、エリザベス女王をヘレン・ミレンが、歌手ジューン・カーターをリズ・ウィザースプーンが、殺人犯アイリーンをシャーリーズ・セロンが、そして作家ヴァージニア・ウルフをニコール・キッドマンが演じて、オスカーを獲得しています。
凝ったメイクや徹底した形態模写もあいまって、いずれも存在感たっぷりに演じています。それにしても、このアカデミー賞受賞ラッシュは何を示しているのでしょうか? 映画における俳優表現の限界を示唆しているのか、或いは一時的なブームなのか。
ただ、いずれの俳優も日頃の演技とは異なるアプローチになるせいか、実に生き生きと演じているように見えたことは事実ですし、観る側にとっても、映画の世界では今までに見たことのないような新鮮な個性に出会えることは嬉しいことです。
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