寝ずの番 (2006)
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関西芸人の矜持
2006/06/18
by
レクター博士
中島らも原作。らも氏の本は一編も読んでいませんが、落語家の矜持を感じました。「シロウトが言ったらアカン...」とか、その世界の「お約束」的なものがふんだんに出て来ましたね。三味線と共に、都々逸、小唄、端唄(その違いが解らないのですが)の「粋」やシャレの奥行は、今日の一般的な笑いの感覚から乖離してしまっています。それを何とか取り戻そうとしたのが、らも氏の原作か、と解釈しました。落語の背景に先達の芸能があって、歌舞伎などがその代表ですが、関西の芸人土壌、気質が横溢してます。
下ネタ連発に女性諸氏はドン引きとは思いますが、ヴィヴァルディの音楽が巧妙にハマり(センス良し!)、且つ、落語の「らくだ」にある、「かんかんのう」で踊らせるシーンは何だかしんみりしてしまいました。芸の肥やし、とは良く言う事ですが、こんな形で「やる」ことに、可笑しさと哀しみが共存していました。まあ、ここが或る意味キモと思いましたが...。
映画好きの先輩が、「マキノを名乗るなら、しっかりした時代劇が撮れるだろうに、なんでこれを」と言っていましたが、マキノ雅彦はそれを承知で(というか、ワザと変化球で)、敢えて誰も手を出さない題材を取り上げたのだろうと推測します。それは俳優の立場からの「仕掛け」であると。私はそう感じました。
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