明日の記憶 (2005)
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忘却と再生
2007/09/11
by
むぎわら帽子のジミー
仕事一筋の中年サラリーマンがアルツハイマーと診断され、失われていく記憶と戦いながら生きていくドラマです。
最近の日本映画は、実在しない病気を扱ったファンタジー的な作品が多いのですが、本作は病気そのものをまじめに取り上げているので、好感を持ちました。「もし私がアルツハイマーになったら?」というように、自分の身に引き寄せて考えられるので、実感が得やすいのです。
しかし、この作品は残念ながら長所がその部分だけにとどまっているように感じられました。ドラマが薄いのです。この作品のテーマは「仕事のために家族を犠牲にしてきた男が、病気になり家族の世話に甘んじなければならない」という部分にあると思うのですが、それがほとんど感じられません。
このテーマを打ち出すなら、妻や娘との関係をもっと描かなければならないのに、かなりの部分を会社内の人間関係や、彼がかかわるプロジェクトに費やされている。そのため私はテーマを見誤り、退職後も部下が登場するのではないかと読んでいましたが、まったくなし。主人公を支える妻の存在も、全体を通して弱かったです。
「いったい、何がやりたいのか...」と理解に苦しみました。演出や渡辺謙の演技がよかったので、さほど退屈しなかったものの、観賞後はあまり心に残るものはなかったです。
2007/07/21 シネプレックス岡崎(7)
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