ゆれる (2006)
»レビュー
非常に困難なテーマを、丁寧に描いた良作
2007/09/21
by
AZumi
小さな田舎で家業を継ぐ兄と、
都会で夢を叶え華々しい暮らしを送る弟。
この二人の間には、どんな感情が交錯したのか?
非常に難しい舞台設定だが、この作品は、それから逃げることなく、丁寧に描ききったと言えるだろう。
とは言え、実際に同性の兄弟を持たない人は、やはり分かりにくい部分なのかもしれない。私には同性の弟がいるので、主人公とその兄に非常に共感できたが、他の家庭環境の人たちは、また違う印象を抱くのかもしれない。
また、この兄弟の気持ちを丁寧に書いているため、前半はややつまらない。少し冗長気味で、本題に入るのが遅いからだ。しかし、つまらないからと目を離すのではなく、細部まで観ていれば、この映画のもう一つのテーマであろう『人間の記憶の不確かさ』についても、なにか新しい発見が出来るのではなかろうか?
あと蛇足ではあるが、この映画の真に語るべきどころは、『結』では無く、『転』であるように思われる。
『確信犯』か『勘違い』か、観たものがどう受け取るかで、『結』の部分の意味合いも変わってくるのであろう。
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