ルパン三世 カリオストロの城 (1979)
»レビュー
泥棒でもヒーロー
2006/11/26
by
むぎわら帽子のジミー
言わずと知れた宮崎駿初の劇場用長編。子供の頃からテレビ放送やビデオで、もう何回観ているかわからんという傑作ですが、映画館のスクリーンで観たのは今回が初めて。マンガ映画的な楽しさとアメリカ映画的なセリフ回しを合わせ持っており、少々難解化した最近の宮崎作品にはなじめない、という方にもオススメできるのではないかと思います。
この作品では、序盤からルパンと次元が「おもしろくなってきやがった」という言葉を何度がくり返す。暗殺者に襲われたり、二度と生きて帰れない地下水路に突き落とされても、恐怖を感じたり、怒りを露にしたりしない。映画全体を通して主人公がポジティブな受け止め方をし、楽しむという姿勢を貫かせることで、観ている側にすがすがしい印象を与える。だから、観終わった後、気持ちよく映画館を後にできるのだと思うです。
今観ると、ヒロインであるクラリスというキャラクターが、もうひとつ描写不足で、埼玉ナンバーのパトカーがなぜヨーロッパに遠征しているのかなど、不可解に思う点もある。また、監督のカラーが強すぎて、本来の意味での「ルパン三世」の世界とあまりにもかけ離れてしまっているという問題もあるかもしれない。
それでも、宮崎駿独特のタイミングで動く作画(クレジットされている作画監督は大塚康生だが、実質的には宮崎駿が兼任)、ヨーロッパの街並が現実感そのままに再現されているレイアウト、名セリフのオンパレードなど見どころ満載。また、今回の旧作上映では、思いのほか傷の少ないプリントが使われていて、その点でもよかった。
2006/11/25 TOHOシネマズ岐阜(7)
このレビューに対する評価はまだありません。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
返信を投稿
Copyright©2008 USEN GROUP All Rights Reserved.






