ブラック・ダリア (2006)
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フランチェスコ・ロージをダブらせています
2008/04/18
by
牧坂満
360度移動ショットや縦の構図のディープフォーカスなどケレン味溢れる技巧を駆使して筋金入りの映画ファンを呻らせたようですが、映画の完成度においては賛否両論のようです。本作品は1940年代のフィルム・ノワールの継承者を自他共に認めるデ・パルマが「スカーフェイス」や「アンタッチャブル」、「カリートの道」で描いた骨太のクライムムービーにカテゴライズされると思いますが、“アキラ”さんはこれを…デパルマのヘビーなファンよりライトなファンには嬉しい内容なのかも…と記述されています。これは“アキラ”さんの意見が正鵠を穿っている訳で、決して卑下したレビューではないでしょう。
デ・パルマ監督には上記した犯罪映画の系譜の他に、技巧を誇示するサスペンス映画の系譜もありますので、“アキラ”さんはこちらを述べたかったのではないでしょうか。再び、“アキラ”さんのレビューには…彼のドラマツルギーに関しては古くはフラーやホークスからライトマンまで使い古された省略法だけど、その根底にはフランスのノアールだけじゃなくて個人的にはフランチェスコロージの影も色濃いと思う。…若いファンの方々には馴染み薄い監督だと思いますが、私もフランチェスコ・ロージをダブらせています。
いずれにしても映画の最大の魅力は、複雑怪奇なエルロイの原作を犯罪捜査の進捗状況を追跡する叙事詩的な演出方法で描いたことにあります。ミステリーの醍醐味と人間たちの生臭い基本的本能を混沌とした世界にミックスシェイクしてラスト大団円に持っていく手腕は見事です。
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