幸福な食卓 (2006)
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「お父さんを辞める」なんて、できませんよぉ、フツー
2007/09/14
by
理屈屋
いやいやいや、良い映画でしたねぇ。
実感なく、それでいてものすごぉ〜く病んでしまっている現代人の感覚を、とても淡々と、でもとても温かく、ヘタすると爽やかにさえ見せてくれるという、奇跡のような映画でした。
ちょっとビックリ。
「お父さんを辞める」とお父さんが宣言するところから物語が始まるんですけど、そもそも「お父さんを辞める」、なんてことは出来ませんよ、フツー。
例えば、生活費を家に入れないとか、もっとヒドイ場合にはどこかへ消え失せてしまうとか、一見「お父さんを辞めた」かに見えても、そう簡単に血縁というものは断ち切ることはできないでしょう。だいたい、DNAが受け継がれてしまっているので、自分がお父さんであることを完全に辞めるためには「一家もろとも自分も殺す」くらいの覚悟と行動が必要ではないのかな?などと、個人的には思いますね。
ま、そういう事件も時々耳にしますが…。
いやいや、凄い話だと思うんです、「お父さんを辞める」ってーのは。
なので、これを爽やかに物語るなどというのは、奇跡としか思えませんよ、私には。
でもですね、物語の主人公を、この一家の中心と言って良いであろう、しっかり者の中学生の娘に据えて、彼女の素朴で純粋な感性の目を通して、彼女自身の成長と恋愛とを描きつつ見せるものだから、本当に爽やかなんですよね、これが。
後半若干ドンヨリしてきますが、その展開になってからは、こんどは逆に家族の方が主役になってきたり、他人のコバヤシヨシコなる触媒が機能したりして、実に上手くお話をまとめておりました。
「あなたは元気にならないとダメ!・・・時間がかかっても、イイケド…」
実に力づけられましたな。
素晴らしい物語でありました。
主演の北乃きいちゃんはじめ、役者さんが皆魅力的で非常に感情移入しやすいのも、物語のメッセージを受け取りやすくしてくれています。
非常に良い作品だと思いました。
「○○の役目をもう辞めたい」と疲れた心をお抱えの方などに特にオススメでございます。
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