デスノート the Last name
(2006)
»レビュー
原作よりも
2006/11/09
by
りんぼ
感想を書くとネタバレになりそうなのが怖くなる。
それくらい盛り沢山の内容だ。
デスノートはコミックス版まで完結していて、その結末を知っている人も多い。
だから、この映画の結末そのものに驚きは無いだろう。
しかし、驚くのはその過程だ。
結末だけが映画の要素ではなくその過程は本当に重要で、特にラストに至る部分には驚かされた。
と同時に私はこのケリに付け方に納得出来た。
原作を読んだ段階で、私の中でどこか蟠りが残っていた部分が解消された気がするのだ。
この映画の闘いは二種類の要素があって、一つはライトとLの知能戦。
もう一つは正義に対するイデオロギーの対決だろう。
映画で上手いと思うのはライトの言っている正義に対して説得力がある点だ。
世論がどんどんライトの思うように動いていって、キラは正義であると豪語する者たちが出てくる。
そして、映画を見ている人もそう感じてしまうように作っている。
原作で残念であったのは、そのキラの正義に対する反抗が今一つ上手くいっていない点だ。
だから、知能戦での決着がついても、もう一方の闘いがちょっと残ってしまうのだ。
その点、この映画ではその部分の決着も綺麗につけている。
その部分にシンクロして親子の問題を絡めたのも良かった。
要するに知能戦の相手はLであって、正義の相手は総一郎なのだ。
総一郎とライトが最後に本音を叩き付け合う辺りで見事にその辺りが消化されている。
このシーンがあったことで、この闘いは本当の意味で決着したように思う。
良い映画と言うにはちょっと問題がある映画なのは当然だろう。
しかし、非常に見る価値のある映画だったという言い方が出来ると思う。
見所がふんだんに含まれていて、知的な刺激が強い。
そして、この映画の「正義」の問題は全く今の我々には無視の出来ない問題だ。
実際、このような空想上の出来事ではなくても、リアルにキラの正義は存在する。
それについてどう考えるかが今、リアルにある問題なのだ。
ところで、この映画はハリウッドでリメイクのオファーが殺到しているようだが、正義について最も考えなくてはならない国がどのようにこの映画を作るのか、私は楽しみにしている。
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