恋愛睡眠のすすめ (2005)
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見所は現実よりも夢
2007/05/21
by
りんぼ
かなり笑うことが出来たのは予想外でした。特に夢の映像には見応えがあります。どの夢もチャーミングで乙女ちっくで、それを男が見ている辺りが気持ち悪くって笑えました。とにかくこの主人公がとびぬけてます。向こうで言うところのオタクになるのでしょうか? そんな彼が恋愛をするのは普通のことですが、そこから生じる妄想が尋常じゃない。更にその妄想が現実へと影響を及ぼしてしまう辺りが凄い。
夢は実に白分本位で勝手なものですが、それをこのように見せられると爽快感がある。目頃のたまった鬱憤を吐き出す夢は誰でも見たことがあるはず。彼の夢はどれもハイテンションで見ていて楽しい。そのギャップで現実が実に駄目なものに見えるのですが、それはそれで面白い。本人にとってはこの上ない悲劇なのに、傍から見ていると凄く滑稽な喜劇になっている。
やはりフランス映画らしく、後半が湿っぽく稼る感じはあります。実際に夢というのはある程度白由に出来るそうで、あながちこの映画も間違ってはいない。そういう意味では主人公は実に前向きな男かもしれない。私は彼が単に現実逃避しているようには見えなかった。人目を避けたり、閉じこもったりはしない。妄想はするがそれが現実に繋がっていく。問題なのはそれが暴走してしまう辺りだろう。彼は才能はあるとは思うのだが、やはり上手いこと発展させることが出来ない。
色々な意味で本当に下手糞なんですな。私はそんな彼を見て微笑ましい気分になったし、応援もしたくなる。勿論、もうちょっと上手くやれと言いたくなりますが。
この映画、実は現実の部分なんかより夢の方が重要なんじゃないかとさえ思える。意図的に夢と現実の境界を崩しているところがあり、どこまでが現実なのか曖昧ですが、私は最終的には現実に直面して締め括られたように思います。では夢より現実の方が大切だというありきたりの結論に至ったかというと、そうは思えない。なぜなら、映画の中で夢の描写は実に生き生きしていて美しく楽しい。それに比ぺて現実は本人にとっては厳しいものばかり。少なくとも私は彼の夢の方が楽しかった。それを現実逃避というならその通りだが、それがどうした、というのも一つの言い分だろう。
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