ストリングス/愛と絆の旅路 (2004)
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大根役者な操り人形
2007/06/19
by
くりふ
マリオネットの物語。あれは黒子なんだと、皆で見えぬフリしていた人形の操り糸を、断たれると死んでしまう天からの生命線として、世界観の一部に組み込んだのがコロンブスの卵的に面白いと思ったので、映画の日に行ってみた。
イントロの豪雨を見てなるほど、と感心した。室内なのに人形が雨に濡れまくり。この世界で『屋根』は存在しないわけだ。糸が引っかかっちゃうからね(笑)。
しかし観ながらこれ、作り手が笑かすつもりじゃないのにそう見えてしまうという怪作か!? との思いが募り…観終わるとう〜ん、外れだ。との結論となってしまった。
物語は、敵対する2勢力が和解するまでを描くという、昔から散々あるもので新味はなし。でもそれは二の次でよくて、折角の『生命線』という面白いテーマが、ご飯にかけた胡麻塩程度にしか生かされていないことが勿体ない。どうして人形たちは、自分たちの根源が具体的に存在する『天』に対して疑問や葛藤を抱かないのか? 頭につながる糸が切れると死んでしまう、とても儚い存在なのに。例えば、糸を手繰って天を目指してくれたらよほど面白くなったと思う。地べたをはいつくばって終わる物語に、ほとんど魅力を感じられなかった。
そもそも、『操られ』人形が自我を持てば、じゃあ、あの糸ってなんなのよ? という疑問が無意識にでも出てきてしまい、そこに何らかケジメをつけてもらわないと、どうにも寝覚めが悪いのです。
惹かれる者同士が、実は運命の糸でつながっている、というロマンティックなサブテーマが生かされたシーンがちょっとあり(自分の糸を引くと、相手を操れたりする)、そこから面白くなりそうだと期待したんだけど…。
演出としてノレなかったのは、人形に、現実の人間と同じような演技をさせようとしていたこと。異世界の異生物が人間に見えてくる、というのではなくて、人間界のデキの悪いコピーを見ているように思えて、みるみる醒めてしまった。作り手が生真面目なんだろうか。ブラックでもいいから、ユーモアも欲しかったところ。
美術としては、長時間かけて作りこんだらしく、功労賞を贈呈したい。静的なシーンでウットリできるところもあるし。でも役者が大根なので(笑)、キャラが動き出すと現実に引き戻されてしまうのだった。
これを観ると「サンダーバード」って、色んな要素の魅力が溢れていて、よくできてたはずだよなあ、と思い返した。いま観直して面白いかは自信ないけど。
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