パンズ・ラビリンス (2006)
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「戦慄」する程の恐怖と美しい「旋律」のファンタジー
2008/04/28
by
牧坂満
スペインを二分した内戦終結後の1944年を舞台に、童話の世界を信じる無垢な少女の目を通して、フランシスコ・フランコ政権による独裁政治の残酷な現実と幻想世界が交錯して描かれています。
グロテスクなクリチャーや、幻想世界のダークファンタジーな森が登場しますが、独裁政権による恐怖政治の現実世界の方が遥かに恐怖感を感じさせます。それは画面全体をブルーの基調で演出しており、レジスタンや普通の市民に対する残酷描写も多く登場してくるので小学生以下にはお勧めできません。
童話を信じる子供は他の同世代の子供より感受性が強いと云われますが、少女オフェリアの目にはフランコ政権の恐怖政治と母親の再婚相手の軍人は辛い現実だったのです。その辛い現実から逃避するように童話の世界に救済を求める内に地下の迷宮に迷い込んでしまうのです。リアルな現実世界と独創的で美しい幻想世界の二つの世界を巧みに描き切った演出は過去のファンタジー映画を遙かに凌駕しており絶賛に値します。
主観ですが、第二の試練に登場する地下迷宮の“ペイルマン”は日本の水木しげるの妖怪“手の目”にそっくりでした。「続・妖怪事典」東京堂出版参照。監督のデル・トロは日本アニメの影響を受けていたと聞きますのであながち間違いではないでしょう。
劇中で流れる美しい旋律の中で、第三の試練を成就した、少女オフェリアが垣間見る黄金の宮殿は「マッチ売りの少女」がマッチの灯りの中で見た幸せな理想の世界だったのでしょう。
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7人がこのレビューに共感したと評価しています。
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Re: 「戦慄」する程の恐怖と美しい「旋律」のファンタジー
2008/04/28 by
風林火山
少女の冒険を描いた能天気なファンタジー映画だと思っていました。ツタヤでレンタルしてみようと思い始めました。レスにサンキューです。
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是非ご覧になって下さい
2008/04/28 by
牧坂満
第79回アカデミー賞の三部門、撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞した作品であり、大人の鑑賞にも耐えられる名画です。
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Re: 「戦慄」する程の恐怖と美しい「旋律」のファンタジー
2008/04/29 by
メイプルタウン
「牧坂満さん」は「マッチ売りの少女」が垣間見た幻想の世界と悲劇的に書かれていますが、「星空のマリオネットさん」のハッピーエンド説にも納得出来るのです。独裁政治の残酷な現実と幻想世界が交錯して描かれている問題作なので何回か観直す必要があるようですね。
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「戦慄」する程の恐怖と美しい「旋律」のファンタジー
2008/05/01 by
牧坂満
“メイプルタウン”さん、レス有難うございます。この映画のラストシーンに関しては各人十人十色の思いがあると思います。但し、ラストシーンの悲劇説、ハッピーエンド説の意見交換をしたのは“黄金のキツネ”さんであり、“星空のマリオネット”さんではありません。お二人共に、映画生活の論客であり、私自身も啓蒙されるところが大だった方々なので、「パンズ・ラビリンス」以外のレビューも読んでみては如何でしょうか。尚、“黄金のキツネ”さんのレビューは残念ながら、ネタバレコーナーに移動させられてしまっています。
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Re: 「戦慄」する程の恐怖と美しい「旋律」のファンタジー
2008/05/01 by
牧坂満
PS…“メイプルタウンさん”、レビューコーナーには登場しない“カイタカケンさん”のネタバレコーナーの「無花果の木」をお読み下さい。“カイタカケンさん”の評論が必ず参考になる筈です。
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