マンハッタン (1979)
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摩天楼の足元は心の迷路
2008/02/17
by
くりふ
東京芸術センターの上映にて。ものすごく空いてました(笑)。
無人島から、人口密集した島を眺めるような、ヘンな観賞感覚。
ニューヨークの摩天楼は、モノクロがとても似合いますね。
そして、舞台をモノトーンにすることで、
そこに住まう人々の、坩堝の中から際立ってくる
豊かな色彩がかえって感じられるようでした。
会話の妙にいちばん、惹かれました。
転がり方に味がありますね。微妙に予想を裏切るような。
綱渡りを見るような危なっかしさと、ユーモアも小さじ少々。
とにかく喋って互いを知ってゆく。そうでないと始まらない。
カラフルな人々が凝縮されて押し合う、
あの街ならでは、ということでもあったのでしょうか。
神経質でひ弱そうなウディでも、まずは口が立つから
あの街で意外としぶとく、泳いでゆけたのかな、と思いました。
心の変化も、喋ることが変わってゆくので、よくわかります。
全体を通した、そのさじ加減もうまかったなあ。
そして、人が多く、選択肢も多いことで、
かえって迷路のような状態となり、悩みが尽きない感じが、
当時の街並みと併せて、よく伝わってきました。
三角だの四角だのの関係で、グズグズになってゆく
大人たちの中で、M・へミングウェイ演じる17歳の少女だけが、
芯の通った強さを見せて、コントラストがとてもよかった。
96分という尺で、程よく、無駄を感じなかったのにも感心。
…しかし、『都会人』って、歪だよなあ(笑)。
本作から、もう30年近く過ぎちゃいましたが、人間の、
根っこのところはあまり変わっていないように思います。
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