テラビシアにかける橋 (2007) »レビュー

現実の上のファンタジー

90点 2008/02/17 by りんぼ

テラビシアにかける橋

泣きましたね。こんな泣かせる作品とは思わなかっただけに、ラストシーン辺りはたまらなかった。エンドロールもずっと余韻に浸ってしまった感じです。
ファンタジーな映画ですが、これは子供の頃に体感した世界と合致する。秘密基地を作って遊んだあの頃のときめきをここでリフレインされるとは思っていなかった。この映画を見ると、あの頃の体験がどれほど貴重なものであったかがわかる。

同時にこの映画の秀逸なのは学校の描写がきめ細かい点だろう。
自分も小学校の頃は彼らと同じような経験をしたことがあります。それが映画で上手く表現されている例というのは結構少ない気がします。同時に、いじめる側の視点をしっかり入れている辺りが良い。決して、一方向から物を見ていないことが映画として実に良いことですし、それが同時に子供の教育にとっても必要なことです。
これは素直に子供達に見て欲しい映画だと感じますね。

全体を通して実に自然な作品です。それは子役の演技にしてもそうですし、空想世界の表現や、学校や家庭の問題などの表現の仕方など、ひっかかるところがほとんどありません。
特にアンナソフィア・ロブの存在は凄かった。チョコレート工場では印象に残らなかったけれど、この映画の彼女は見事です。これから活躍しそうな女優さんですね。後、ロバート・パトリックの無骨な父親っぷりが良いです。
こういう自然さがリアリティを作り上げている気がします。そして現実の世界が実にリアリティがあるが故に、空想世界にも力が出て来る。昨今の設定の甘いファンタジー作品を見るとその差が明白だろう。
思うにファンタジー世界は現実逃避によって成立するものではなく、現実世界の上に立脚してこそ完成されるもののように思える。

 

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