やわらかい手 (2007)
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イリーナ・パーム
2008/02/29
by
のびた
オープニングから、曇り空に沈んだ音楽と、かなり低めのテンションで始まります。
主人公の主婦マギーの置かれた環境を考えると、仕方がありません。夫には死に分かれ、嫁には冷たくされ、かわいい孫は難病です。
その孫を救うには、とてつもない大金が必要。
これは、愛する者のために、見栄もプライドもかなぐり捨て、そして、しっかりと結果を残す物語です。
そのために就いた仕事により、彼女が失ったものと、得たものがあります。
失ったのは、見せかけの友情。
得たのは、真実の愛情でしょう。
仕事に困って、最終的にセックス産業にいきつくところ、何だか傑作「フルモンティ」を思い起こしますね。
この分野は、歴史も古いと思いますが、人間である限り、廃れることはなさそうです。
ひとつ、気になったのは、マギーの商売を知ったときの、息子の反応。
冷たかった嫁は逆にマギーの愛の深さを知り、理解を示しますが、息子は涙を流して反対します。
気持ちは良く分かりますが、僕なら、子供の命を救うことが、先決。
例え、そのお金がどんなに汚れていようとも、黙認してしまうでしょう。
まあ、この作品の場合、登場人物に葛藤させるには、ドラマ的に、これしかないとは思いますが。
こんな仕事を選んではいても、僕にはマギーばあさんが、翼を無くした天使のように思えてなりません。
あまりにも無垢。
そして、マギーを見る目が、段々変ってくる、風俗店ラッキーホールのオーナー、ミキがいい。
マギーの歩く姿が好きだというミキ。
その少し格好の悪い歩みで、彼女が向う場所は…。
素晴らしい作品によって得たものが、またひとつ僕の心に残りました。
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