キリング・ミー・ソフトリー (2001)
»レビュー
とても残念
2002/12/26
by
倉島穂高
監督が描こうとしたテーマ自体は、私にとっては直球ストライクです。四捨五入すれば40年になんなんとするわが半生の経験に基づく「恋愛と結婚」についての思想(というほど高級でもないけど、要するに「こだわり」ね)にぴったりフィットしたテーマなので、陳凱歌監督のお手並み拝見……とワクワクしながら観てたのですが……いかん。犯罪なんてからめちゃダメだよ〜〜〜! 「謎」をそんな月並みなのにするからチープな2時間ドラマみたいになっちゃったのよ。このプロットにおいては、犯罪とかSM趣味とかDVなんかじゃなくて(ついでに幽霊なんかの超常現象もダメ。幸いにもこの映画には出てこなかったけれど)、普通の人の日常に潜むこわ〜い「謎」を考え出せるかどうかに、作家としての力量のすべてが問われるといっても過言ではない。例えば直木賞作家の小池真理子なんかは、テーマ性こそはちょっと違うけれど、よく似た題材をうんとうまく料理しています。『無伴奏』とか『恋』とかね。
というわけで、大筋としては大いに不満なのですが、楽しめるポイントがたくさんあるのが映画のいいところ。例えばジョゼフのフェロモンむんむんのまなざし+ほれぼれするようなカラダとか(*^.^*) 話そのものは兄貴のレイフ向きかな、とも思ったのですが、レイフでは最初の一目惚れが成立しないわな。レイフの『イングリッシュ・ペイシェント』や『ことの終わり』は、一線を越えてからの描写に非のうちどころはないものの、越えるまでの心模様に釈然としないものがあり、何の説明もなくいきなり越えてしまうジョゼフ&ヘザーの演技の方がよほど説得力がありました。一目惚れから激しく燃えさかる恋の描写としては、近年観た中でも出色だと思います。
しかしジョゼフみたいな濃ゆいタイプは、日本では好悪が分かれるんだろうな……私にとっては「寝てみたい男優」ナンバーワンなんだけど(あ、でも「寝てみたい男」とは違う。現実にあのカオが迫ってきたら引くと思う(^^;)。おめめクリクリの童顔&ほっそりボディにドドーンと巨乳のヘザー嬢、いまどきの日本の青年にウケそうなタイプだなぁ。
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