フィクサー (2007)
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プロフェッショナルの業
2008/05/02
by
リジュ
とても上質な映画だった。映画内に流れている、何ともいえない雰囲気がすごく良かった。観る人によっては平坦で盛り上がりに欠ける映画かもしれないが、自分はこのような雰囲気がとても好きだ。この上質な感覚はジョージ・クルー二ーあってのものだろう。それと、製作総指揮はスティーブン・ソダーバーグだから、この映画はまさにあの『オーシャンズ』シリーズのコンビによるものなのだ。『オーシャンズ』シリーズとジョージクルーニーのファンである自分としては、大満足の出来だった。また、彼にはどの映画に出演しても何か一貫した良さがあると思う。その良さが今回の「フィクサー」役でも充分に観ることが出来た。
とある法律事務所に勤める「フィクサー」のマイケルは、同僚が農薬会社との集団訴訟に関する会議中、ある問題行動を引き起こしたことを知る。その問題に引き込まれ、何者かに命を狙われながらも、同僚のトラブルをもみ消そうと奮闘するマイケル・クレイトンの姿を描いた映画がこの『フィクサー』だ。
その同僚が問題行動を引き起こした原因が、とても現代社会の現実を映し出しているような気がした。それにマイケルの息子が読んでいた本の内容もそうだと思う。「誰も信じることが出来ない世界」。この言葉を現代の世界に当てはめることは出来なくはないだろう。むしろ、ぴったり合ってしまうかもしれない。
冒頭部分で、エンディングに近い場面を先に見せるタイプの映画である。この映画ではその構成が非常に良くできていたと思う。同じ場面でも1回目と2回目の感覚が全く違う。素晴らしいなと思った。その中でマイケルが車を降り3頭の馬に心うばわれる場面があるのだが、そのシーンに込められたメッセージは深いのだろう。『フィクサー』を観た際は、ぜひこの場面について深く考えていただきたいと思った。
マイケルの、フィクサーとしてのプロフェッショナルな業が実に見事。とにかくカッコいい。また、この映画でジョージ・クルーニーも俳優としてのプロフェッショナルな業を成し遂げたといえるのではないだろうか。ぜひ彼にアカデミー賞主演男優賞を取ってもらいたかったし、作品賞も受賞して欲しかった。そう思える素晴らしい映画だった。
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