ゼア・ウィル・ビー・ブラッド (2007)
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けだものの生き方
2008/05/04
by
はなよ
もし、慈しみの気持ちを持たず、愛や思いやりを求めず与えもしないなら、それは人間ではなくけだものだろう。これは、そのけだものの人生を綴った物語だ。
モノリスの登場を思い出させる冒頭の強烈な音も、人であらざる物の登場を暗示しているかのようだ。
屈辱を決して忘れず、許さず、やられたらやりかえす。必要に応じて愛想の良いセールスマンのように振る舞いながらも、自分を出し抜こうとしたり見下すものに対して情け容赦なく対する。
息子との関係もまるで、忠実な犬と飼い主のようだ。横に座らせ頭をなで仲良さそうだが、親子の情愛というよりはペットを可愛がっているように見えて仕方がない。
けだものが求めたのは何だったのか。名誉でもなく富ですらなかったように思う。ただ、人の風下に立つことが嫌なだけで、誰にも指図されず、競争に勝ち、勝ち続けるたいという本能だけ。
ラストでみせた感情に駆られた行動は、常に計算高いダニエルの人生で一番人間味のある行動だった気がする。
・・・
イーライはキリスト教を掲げていても、西部の主流たるプロテスタントの真っ当な流派に属しておらず、むしろ神の名を騙る3流の新興宗教の教祖といったほうがふさわしい。もしわずかでもダニエルに心情的に共感できる部分があるとすれば、心弱く煩悩にまみれたエセ預言者の仮面をはいでやりたいという気持ちだろう。
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