ラスト、コーション (2007)
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old fashioned
2008/02/19
by
odys
オールド・ファッションドという英語が思い浮かぶ映画です。
作中、古い映画(むろん日中戦争の当時としては古くなかったわけですが)をヒロインが見るシーンがあるのは暗示的。アン・リー監督は意図的に古典的な映画を作ろうとした感じですね。
ですから、映画のスタイルはもとより、筋書きだとか歴史的事実だとかに関しても、「へえ、そうなの?」というようなところはありません。いわば安心して見ていられるけれど、驚きもない映画です。
唯一の例外は激しいセックスシーンでしょう。古典的な運びの代償をセックスシーンで見せようとしたかのよう。つまりヒーローとヒロインの愛は、たんにそれが不倫であり敵同士の関係であるからというだけの理由で秘められるべきなのではなく、日頃の折り目正しい生活や仕事の裏面であるからこそ秘められるべきなのであって、激しいベッドシーンははそうした事情を暗に物語ろうとしたかのようです。その点だけが、唯一現代的なのかな。いや、社会的反抗の時代である1960〜70年代を過ぎた今となっては、それすら古典的と言うべきなのかもしれませんね。
ヒロインのタン・ウェイは可愛くて、女子学生として抗日運動に身を投じていくあたりはいいのですが、輸入商の夫人という役柄を背負ってからだとお色気でちょっと足りない気がします。トニー・レオンと『花様年華』で共演したマギー・チャンだったらな、と思ってしまいました。
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