たそがれ清兵衛 (2002)
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清兵衛さんは実は現代人では?と思いつつやっぱり侍だった
2004/12/22
by
理屈屋
江戸末期の武家社会に現代人の理想を放り込んだらどんな感じ?という作品でしょうか。
清兵衛さんはとっても現代人の理想っぽい人です。家族を愛し、質素に暮らし倹約に励み、土に親しみ、文武両道に秀でたものを良しとする。壬生義士伝の吉村貫一郎先生も全くそういう人でした。にも関わらず、この2人こそが本物の侍だ!!という感じがします。
逆に、周りにいるサムライの人達はサムライの形ばかりにこだわり、シキタリに盲従する、ただのダメ人間に見えます。
それに反発して家に閉じこもるのは当然です。
この人と戦わなければならないのは悲劇です。凄惨な斬り合いがこれを象徴している気がしました。
自身が属する組織の不条理を生き抜き、幸せを手にした清兵衛さんですが、ラストで彼の人生が幸多いものでなかったことが語られます。
時代と世の中の不条理を、清兵衛さんは敢えて受け入れ、悔いなく死んでいった本当の侍だったんだなあという感慨を、この時感じました。
現代人とはここが違うのだなと。
良いとか悪いとかでなく、その人の生き方、死に方を感じました。もしかしたら、これが武士道なの?とか思いましたね。
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Re: 清兵衛さんは実は現代人では?と思いつつやっぱり侍だった
2004/12/22 by
ガウラ
>清兵衛さんは実は現代人では?と思いつつやっぱり侍だった
うーん、僕もそう思いますが、実は違う理由からかも知れません。
そもそも、剣の師範代を務める程の腕前だったなら、
前の奥さんが病気でお金がいるとき、その腕を使って(人斬りまでしなくても、道場で教えるとか)金をかせごう、とは思わなかったんでしょうか?
現代なら、家族の為に気の進まない仕事に従事してるオトウサン・オカアサンもたくさんいるわけですし。
クライマックスの対決のときに、「薬代のために刀を売り払った」と告白してますが(質に入れた、だったかな?)」、それよりも先にするべきことがあったのでは?という疑問がどうも抜けきらなくて。何と言うか、家族思いではあるけれど、守るべき信念の線引きが違うような気がして、まあその独断ぶりが「侍」らしい、という印象なんですが。
ちなみに、そうは言ってもこの映画は好きです。むしろ、清兵衛の告白で態度を豹変させる余吾の、「武士としてのあまりに古風なプライド」が特に好きだったりします。・・・ありゃ、支離滅裂かな(苦笑) -
Re: 清兵衛さんは実は現代人では?と思いつつやっぱり侍だった
2004/12/23 by
理屈屋
ガウラ様、始めまして。コメントありがとうございます。
> 剣の師範代を務める程の腕前だったなら、前の奥さんが病気でお金がいるとき、その腕を使って(人斬りまでしなくても、道場で教えるとか)金をかせごう、とは思わなかったんでしょうか?
心では何でもして稼ぎたいと思ったと私も想像します。でも、当時の体制と身分制度の中では、できなかったのではないでしょうか。恐らく生活の全て(例えば住む場所など)が主君への奉公を目的として決められていて、決められたこと以外をしているのがバレれば罰を受けるのではないでしょうか。だから現実にはそれを望んだとしても無理だったのではないかと思います。
私の好きな壬生義士伝では吉村先生は家族を養う金を稼ぐために脱藩します。
>「薬代のために刀を売り払った」と告白してますが(質に入れた、だったかな?)」、それよりも先にするべきことがあったのでは?
刀についても売ったり質に入れたりするのはやはり罰を受ける行為でしょう。でもそれを清兵衛さんがやっているのは、刀なら使うことなど全くないのだからバレる心配がないという現代人的発想からだと想像します。現代人的自由な心さえ持てば、武士の魂である刀を売るほうが、簡単なのかなあと想像すると面白いです。
でも「侍」がそれを知ったらきっと斬られるでしょうね。余五さんもそれを聞いてキレてました。
>守るべき信念の線引きが違うような気がして、まあその独断ぶりが「侍」らしい、という印象なんです
現代人は、やれることは何でもやって(時にはやっちゃいけないこともやって)窮地を凌ぐのを当然に思います。そして、清兵衛さんも当時の秩序の中でやれるだけの精一杯をやって、やっちゃいけないことも内緒でやっています。ですから、そういう意味ではまだこの段階では、志の高い潔癖な現代人って感じが私にはします。
でも、その秩序を鉄砲から、小太刀でしかも命まで賭けて守れるかというと、現代人なら秩序の方を変えればいいじゃんとなるわけで、そこまでくると「侍」って何?という感じが私にはしてくるのです。
>「武士としてのあまりに古風なプライド」が特に好きだったりします
実を言いますと私も「いわゆる侍」というイメージは清兵衛さんより立てこもってた方の方に強く感じます。そして自分たちとの違いが際立つ分だけその人を知りたいと思います。またまた持ち出してすみませんが、壬生義士伝では新撰組の隊士の方が吉村先生より「いわゆる侍」という感じは強く、私にとっては興味を惹かれる対象です。
かたくななまでに既存の価値観を信じて命を賭ける悲壮な姿には美しさすら感じますね。 -
Re: 清兵衛さんは実は現代人では?と思いつつやっぱり
2004/12/23 by
ガウラ
理屈屋さん、返信ありがとうございます。
自分の書き込みを改めて読み返してみたら・・・・何が言いたいんだかわからない乱文で、気恥ずかしいです(汗
>心では何でもして稼ぎたいと思ったと私も想像します。
僕もできればそう思いたいのですが、そこが(少なくとも僕には)今ひとつ伝わらなかったんですよね。
と言うか、結局何が言いたかったかというと、清兵衛の生き方自体は別にあれでもいいんですが、なんだか「現代人の理想」として無批判に評価されている風潮がちょっと疑問なんですよね。
公開当時、別の掲示板に書き込みしたときは、さんざん現代人失格扱いされましたし・・・。
(特に女性ファンから・・・・あわわ口が滑った
)
でも、最後の余吾との対話って、決して清兵衛の生き方「だけ」が理想ではないからこそ、生きてくると思うんですよね。ある意味、主人公の生き方を陰口でなく「真剣に批判する」重要なシーンなわけですし、またそのような批判が劇中にあるからこそ、娯楽作品としての深みがあると思います。
ああ、またまた乱筆気味だなあ・・・(冷汗 -
清兵衛さんは現代人失格?
2004/12/24 by
理屈屋
ガウラ様、返信に返信、ありがとうございます。またまたお目にかかりました。
> 「現代人の理想」として無批判に評価されている風潮がちょっと疑問なんですよね。
公開当時、別の掲示板に書き込みしたときは、さんざん現代人失格扱いされましたし
ご指摘の意見が多いというのを今回初めて知りました。私も無批判ではありませんが、清兵衛さんの良き父、良き人ぶりに関心しておりましたので、ちょっと驚きです。清兵衛さんのどの辺が現代人失格なのか、お教えいただけると幸いです。
>余吾との対話って、決して清兵衛の生き方「だけ」が理想ではないからこそ、生きてくると思うんですよね。ある意味、主人公の生き方を陰口でなく「真剣に批判する」重要なシーンなわけですし、またそのような批判が劇中にあるからこそ、娯楽作品としての深みがあると思います。
仰る通りだと思います。ただ単に自分の価値観を押しつけるだけの作品には、共感を感じにくいものです。その点この作品には3つの視点からものが見られるようになっていると思います。
つまり、自分の視点を現代人と清兵衛さんと余吾さんのそれぞれに置き換えてみて、それぞれから互いを「真剣に批判し」てみると面白いと思います。
更に現代人と現代社会、当時の武家社会と清兵衛さん、余吾さんという枠組みで考えるともっと面白くなってくる感じがします。
例えば、余吾さんから現代人を見ると、現代人が如何にノンポリで軟弱かと見えるに違いありません。ところが清兵衛さんから現代人を見ると如何に豊かで自由な時代に生きているか羨ましがるのではないでしょうか。その上で誰の生き方が好き、とか誰のようになりたい、とか思うとこの映画がグッと身近になりますよね。
ガウラ様の「だけ」に「 」がついているのがポイントだと思います。単に良い悪いでなく、柔軟な発想でそれぞれの良さ、滑稽さを私達が知ることができれば、山田洋次監督も喜ぶと思います。 -
清兵衛さんではなくて
2004/12/24 by
ガウラ
理屈屋さん、たびたびの返信ありがとうございます。
>清兵衛さんのどの辺が現代人失格なのか、お教えいただけると幸いです。
すいません、僕の乱文が誤解を招いてしまいました。
現代人失格扱いされたのは、清兵衛ではなく僕の方です(汗
当時僕が「余吾もいいよね」「清兵衛の生き方だけを祭り上げるのはどうかなあ」と書いたら「何言ってるの?あの映画はやっぱり清兵衛でしょう」という反応に始まって、猛攻撃を受けたあげく、文才のない僕は撃沈してしまいました(涙
ようやく理屈屋さんのような共感者にめぐり合えて感謝しています。 -
Re: 清兵衛さんではくて
2004/12/24 by
理屈屋
ガウラ様、またまたまた、お会いしました。
とんだ誤解をしてすみません。私の読解力不足ですね。
ひどい目に会われたようで同情致します。
現代に生きる我々も清兵衛さんも余吾さんも3者3様なわけですから、その長所・短所を冷静に話し合いたいものですね。
前にも書きましたけど、死ぬことに価値観を見出す「いわゆる侍」の生き方は、非常に興味深いと思います。批判はしても拒絶は良くないなあと思いますよ。
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