たそがれ清兵衛 (2002)
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男はつらいでがんす
2006/05/08
by
むぎわら帽子のジミー
アカデミー賞外国語部門にノミネートされた秀作を、旧作上映という形でようやく鑑賞しました。妻を亡くし、残された幼い子供と痴呆症の母親のために、同僚の誘いを断って家路につく主人公は、まさしく定時帰りのサラリーマンですね。
この物語は、置き換えようと思えば、現代を舞台にしても成立する話だと思います(剣術の部分を何に換えるかは考えなければなりませんが)。それを、あえて時代劇として描写されているところが好みです。
ただ、本作は容易に先が読めてしまうため、緊張感に欠けるのが難点。たとえば、長女に女性が学問を学ぶことの意義を問われると、清兵衛はそれを肯定し、また朋江は農民について、「作物を肥やす農民がいるから私たちが生きていられるのだ」と、彼らを見下さない。これらのことから、主人公たちの思想や考えが正しく、じつに理想的な人々として描かれていることがわかるのです。しかし、同時に物語が予定調和に展開することもバレてしまう。
後半、清兵衛は果たし合いを強要されるが、その結果が完全に見えてしまっているので、清兵衛が即座に役目を受理しないことにイラ立ちを感じたり、朋江の涙が空々しく思えたりする。幕切れがどうあれ、もうすこし意外性を醸し出す必要があると思います。次女のナレーションで話が進むのに、彼女の存在感が薄いのも気になるところ。
2006/05/05 錦糸町シネマ8楽天地(6)
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