たそがれ清兵衛 (2002)
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佳作と秀作の間。秀作でもいいかなぁ・・・。
2004/09/05
by
つえっと
時代劇における人間ドラマ。
体面や格式が重んじられる武家社会において、
仕事仲間との息抜きにも付き合わず、
ただただ家族の幸せのために身を粉にして働き、
娘達や母の息災であるのを見ることだけを幸せとする男「清兵衛」が、
家柄や時代やしがらみに翻弄された一時期の日々を娘の回想録の形で描いている。
人間の洞察が実に深い作品で、
清兵衛の過去を考えれば、
優しい性格の清兵衛の、清貧に対するこっけいなまでの愚直さも理解でき、
若い情熱が消えた後、洗練された「芯」の強さが残った中年男の、
「みじめ」で「見事」な生き様が、見ていて切なくなってくる。
そういう意味でコンセプトは
「雨あがる」に近いものがあるように思えましたが、
「雨あがる」が「悟り」に至るまでの話なのに対し、
「清兵衛」は「悟った」侍の生き様を描いており、
主人公の最終的な目的が最初から最後まで迷いなくはっきりしているだけに、
見ていてストレスを感じないですむ。
「雨あがる」に比べ、「清兵衛」の方が自分としては時間を忘れさせてくれました。
「レイジングブル」を日本人の、邦画の感覚でやったらこうなるんだなぁ、
などと思ったり思わなかったり。
悪く言えば「年寄りの」
個人的に言えば「大人の」映画です。
わかりやすい時代劇を期待している人や、
「映画」というワクの先入観に囚われている人、
お子様などにはつらいでしょう。
もひとつ個人的に惜しむらくは
真田広之と宮沢りえがちょっと器量が良すぎて嘘臭いかなぁってこと。
真田広之が剣が強くても「やっぱりね」という感想になってしまうし、
宮沢りえが手際よくたすきがけをしても、当時の人の手馴れた手つきというより「よく練習したなぁ」という感想を持ってしまう。
まぁ、それはこっちが勝手にフィルターをかけてしまっているせいであり、先入観に囚われているに過ぎないんだけど。
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