王妃の紋章 (2006)
»レビュー
せまる〜ショッカ〜〜♪
2008/05/02
by
倉島穂高
えっ、カテゴリがアクションアドベンチャー?! わはははは、そう言われればそうくくられても仕方ない面も……しかし、一応チャン・イーモウの手がけた時代劇なのにねぇ。まあとにかく、人海戦術で物量作戦で極彩色でボヨヨンボヨヨンで、わびさびの倭人の感覚ではついていけなくて頭がくらくらします。すべてが過剰なこの中華感覚は、映画館の暗闇の中の大画面で眩暈とともに観なければ価値がありません。
やはりコン・リーはチャン・イーモウに撮らせるのが一番美しいですね。ちょっとメイクが現代的すぎる気はしますが。そしてますます山口百恵に似てきたような。黄金の甲冑に身を固めたチョウ・ユンファはまるで勝新太郎。ストーリーはありきたりだし脚本の練りこみもいまひとつですが、この両者の存在感と演技、そして贅沢なビジュアルで十分にチケット代の元はとれます。
私としては、すべてが終わってからの後始末のシーンが好きですね。高校の世界史の先生が「近代以前の中国史は大局的に見ると大きな変化はほとんどなくて、同じ流れの繰り返しなんだ」と言っていましたが、確かにそうなのかも。とっさに「かたつむり枝に這い、神、空にしろしめす……」という詩が頭に浮かんじゃいましたもん。王家の人々それぞれの人間としての苦悩なんか、神の視座から見ればどーってことない些事であると思えば、たいして深みのない演出と描写も案外ふさわしいのかもしれません。
ふざけたレビュータイトルの理由は……この映画を観た同年輩の方ならおわかりいただけますよね?
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