OK牧場の決斗 (1957)
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伝説の英雄はUSマーシャル・連邦保安官
2008/05/12
by
牧坂満
忘却の彼方になってしまったジョン・フォードの不朽の名作「荒野の決闘」を満点として採点した結果が上記の満足度です。また本作品のジョン・スタージェス監督は「墓石と決闘」いう傑作も後日発表していますが、本作品のヒットにより、その後の同監督の日本公開タイトルは「ゴーストタウンの決斗」、「ガンヒルの決斗」と続きました。
冒頭は西部の大平原を行く馬上の3人が登場して、バックのディミトリー・ティオムキン作曲による口笛が流れます。口笛で名高いイタリア製西部劇の「荒野の用心棒」もエンニオ・モリコーネ作曲による“さすらいの口笛”を挿入しています。多分、監督のセルジオ・レオーネも本作品を観て、それをモリコーネに依頼したのではないでしょうか。さらに付け加えると、端役に過ぎないリー・ヴァン・クリーフを「夕陽のガンマン」に起用して、ダグラス・モーティマー大佐という伝説化したキャラクターを創造したのも本格派西部劇への対抗意識が感じられました。
ワイアット・アープに関しては様々な人物評価がなされていますが、カーク・ダグラス扮するドク・ホリデイをリンチ(私刑)にかけようとする町民たちからガードし、ドクを正当な裁判に委ねようとする行動から遵法精神が読み取れます。
そしてワイアット・アープ映画に必ず登場するLADYが駅馬車から降りてきます。本作品ではロンダ・フレミング扮するローラであり、勿論、西部の荒くれ男たちの視線を一斉に浴びる存在なのですが、「荒野の決闘」のリンダ・ダーネル扮するクレメンタインへの初恋的記憶が、ローラの美貌すら半減してしまっています。
決闘の場に赴くアープとホリデイ他総勢4人が行進するシーンの胸躍る高揚感と、その後にくる殺伐としたガンファイト。講談調の語り口が快感なアメリカ製正統派西部劇の傑作です。本作品中“早撃ちを自慢する奴で35歳まで生きた奴はいない”というセリフが出てきますが、映画、「トゥーム・ストーン」や「ワイアット・アープ」を観ると、アープは1929年まで長生きしていることが分かります。1929年といえば世界恐慌、禁酒法といったローリングトゥウェンティの時代です。アメリカの正義はワイアット・アープからエリオット・ネスに引き継がれていったのでしょう。
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