ミスト (2007)
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3つの恐怖、そして絶望というテーマ
2008/05/11
by
はなよ
見えない恐怖
見える恐怖
そして人間存在の恐怖
教師のアマンダの「人の本質は善」という余りにナイーブな発言にクラッとした。贖罪も生贄もある意味「善意」の産物でもある。人間は間違いを犯すこともあるとわかっているからこそ悩んだりためらったりする。自分が正しいと信じきった人間ほど怖いものはない。
映画はその恐怖をどんどん見せながら、パニックムービーのように進行するので、主人公たちも目先のサバイバルに追われて一寸先は真っ白な闇という先の見通しのまったく立たない深い絶望は隠されている。
人間が常に理性的に思考し冷静に行動できていたらラストの悲劇だけでなく多くの惨劇を回避できただろう。でも、突然未知の恐怖に投げ込まれた普通の人間は、ヒーローのように振舞えない。
ヒーローなら自分の正義を信じ、同胞を信じ、神の加護を信じ、そしてアメリカという国を信じて行動できたかもしれない。デヴィッドに、ほんの少しでも信じる心が残っていれば、真っ白な闇の先に希望を持つことができたのに。。。。
衝撃のラスト、ショックなのはラストが予測できなかったからでも意外だったからでもない。主人公のさらに深い絶望と慟哭に心が揺さぶられたからだ。
上映終了後、街の喧騒に身を置き明るい空を見上げて、心底ほっとした。
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