隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS (2008)
»レビュー
面白かった!
2008/05/05
by
mellow
黒澤作品も時代劇も三船さんも大好きだったし、
今までリメイクされた作品で良かった試しがないので
今回も試写を観る時やはり不安でした。
けれど、この樋口作品は違いました!
始まってみたらグイグイ引き込まれて、
しっかりと「三悪人」の世界に連れて行ってくれた。
全くのコピーを観せられるくらいなら
黒澤監督の最高傑作を観た方がいいに決まってる。
せっかく現代に甦らせるのなら、
全く新しい切り口の、全く新しい三悪人が観たい。
リメイクという名の駄作を見せられるたび、
ずっとそう思っていました。
今、この現代にこの作品を創ったら、どうなるか。
それを、樋口監督は見事に見せてくれた。
ロマンスがどうの主演がどうの仰っている方も
おられるようですが、
正直、そういう方々の旧い考え方と色眼鏡には辟易します。
黒澤監督はいつだって、新しいものを提供してくれた。
だからこそ、50年以上経った今でも色褪せず
いつの時代も感動できる作品が作れたのだと思います。
古いものから新しいものは生まれない。
古いものを切捨てるからこそ、新しいものが生まれるのです。
私は主演の松本さん、良い芝居をしていたと思いますよ。
ちなみに私は、主人公と雪姫のロマンスには
全く抵抗も違和感もなく、むしろ自然に感じました。
だいたい、黒澤監督の元作品を観る時はいつも、
なんで六郎太と雪姫の間に恋心が描かれなかったのだろうと
不思議に思っていたくらいです。
私が雪姫なら、あれだけ守ってくれる六郎太を
絶対好きになってしまうと思うから。
それは人間の感情として、自然な流れだと思うのですが…。
時代劇に於いては御法度かもしれないし、
忠義心がどうとか大義がどうとかも勿論大事だけど、
人の心ってそんなものじゃないでしょう。
それを敢えて外して描いてるように思えたのです。
黒澤監督は女性を描かない。と言われたのは
そういうところなのかな、と。
役者も、メイン4人は勿論、チョイ役の俳優に至るまで
緊密で心地よい演技を見せてくれたと思う。
役者それぞれの強い眼が、とても印象的だった。
椎名桔平さんの冷徹無比な悪役ぶりも
作品の良いアクセントになっていて印象に残りました。
最高に楽しく最高にカッコイイ
最高に面白い冒険娯楽活劇に仕上がっていました。
百聞は一見に如ず。
私はこの作品、大いにオススメします!
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