紅の豚 (1992)
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やっぱりカッコいい。
2008/04/25
by
黄金のキツネ
前に観たときは、「普通の飛行機アニメ」、という印象だけ残ったが、『フライボーイズ』を観ても爽快感がなかったので、10数年ぶりくらいに観直してみた。
ところが観てみたら面白い。本当にめちゃくちゃ面白くて気持ちが晴れ晴れとした。なにより作り手たちが楽しみながら作っているのが分かる。その楽しさがストレートに心に伝わってきて、とても朗らかで楽しい気分になれた。
いちおう映画の後で、ポルコの生き方やジーナの生き方のどこがカッコいいのだろうかと、ぼんやりと考えてみた。
ポルコやジーナは他人には媚びず、社会にも流されずに自分の生き方を貫いている。でもそれだけだったら、「カッコいい」とは言えない。それだけだったら極端な話、頑固、偏屈、変人と思われたって仕方ない。
そしてまたポルコは“呪い”を、ジーナは “賭け”を引きずっている。二人とも過去に縛られ、どこか不器用な感じがする。だから完璧な自由人ってわけでもない。
それでも二人は十分に、いや十分すぎるほど魅力的だ。それは天性の明るさによるものだろうか。いや、それだけでは十分ではない。彼らには温かさとおおらかさと優しさが、他の人たちへの接し方の根底にある。だからこそ観ているうちに安らぐことができ、その安らぎの中で彼らの魅力に気付き惹かれていくのだと思う。この器量の大きさこそが、ポルコとジーナのカッコ良さの原点なのだろう。
そしてまた嬉しいことに周囲の人たちも気持ちのいい連中ばかりだ。だから鑑賞中に居心地の悪さを感じることがなかった。ときおり洒落たセリフがあるのも気が利いていて嬉しい。楽曲の一つは『ふたり』の「草の想い」をアレンジしたようだが、もともと「草の想い」は大好きな曲なのでニコニコしながら聞いていた。
他人への温かい配慮や善意が映画全体から感じられ、空もアドリア海も美しい。観ている間じゅう、楽しさがぐんぐんと伝わってくる映画で、一気に大好きな作品になりました。
付) 殴り合いのときポルコのサングラスのフレームが、ときどき素敵な形に歪むのがおかしかった。細かいところにも作り手は楽しみながら映画を作っているんだなあと感心しました。
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