イン・ザ・ベッドルーム (2001)
»レビュー
心情的にはお父さんを支持
2004/02/25
by
倉島穂高
親の立場からも観ても、彼女(マリサ・トメイ)の立場から観ても、実に重くてつらいテーマなのだけれど、不思議な透明感のある映画でした。テーマの重さに関していえば『ミスティック・リバー』と互角くらいなのに、『ミスティック…』ほどの後味の悪さを感じなかったのはなぜでしょう? やはり、あのラストに一種のカタルシスがあるからかな。回想シーンをほとんど(たぶん少年時代の1カットおよび壁の写真だけでしたよね?)使わないという表現方法はとてもよかったと思う。
悲しみと怒りがたまりにたまってついにぶちきれた熟年夫婦が、本音をぶつけ合い、傷つき合って和解するシーンのリアルさは、もしかしたら若い人には理解できないかもしれない。あれほどの悲劇に見舞われなければ、お互いに「結婚生活なんてこんなものか」と諦めの境地のまま枯れていったことだろうに。
それにしてもシシー・スペイセクの老けっぷりが痛々しいな。額のシミが特に。白人の中でも痩せぎすで色素の薄い人は、若いときは可憐ではかなげなのに、年取るとああなってしまうのね。あとに続くはミア・ファーロウにアン・ヘッシュってとこだな。ブルネットのマリサは20年たってシワシワになってもまだ十分に美しいことでしょう。
そのマリサが演じる運命の女性は、とても魅力的で知能も高そうなのに、なんであんなクソ男にひっかかって、2人も子供を産むまでそいつの本性に気づかなかったのか? そこだけがちょっと不可解でした。
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