タンギー (2001)
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ハッピーパラサイト肯定
2008/06/03
by
アキラ
これは個人的にはケッコー切実な問題。三十路近くにもなって両親と同居するいわゆるハッピーパラサイトを扱ったコメディ。家族関係に問題がなさ過ぎて離れられない。「プルーストだって35歳まで両親と同居した」と云ってはみたがプルーストは自立しないままに両親が他界したってだけ。息子ひとりも自立させられないのかと世間は蔑む。両親は息子を自立させねばという強迫観念にかられ息子を家から追い出そうとさり気なく過激な嫌がらせを開始。
ところが育ちが良くて優しい息子は底なしに寛容。両親が何をしても簡単に許してしまう。夜中に起こされても文句も云わず言い掛かりをつけられても自分から謝る。恋人にある事ない事吹き込んで別れさせられても、すぐに次の恋人を連れて来る。「彼女には結婚を迫られて困ってたからママのおかげで助かったよ」みたいな具合でのらりくらりとかわされる。彼は大学院に残り中国語を教える教授の卵。アジアかぶれで中国の哲学にどっぷりハマってる。つまりは儒教を実践してるって訳だ。怠慢でパラサイトしている訳ではなく、儒教の教えを守っている。家族とは近くにいて常に助け合わねばならない。
学生の頃、上京して両親の仕送りで食ってる地方のボンボンに「家を出なきゃ一人前の男じゃねえだろ」なんて吐かれた憶えがある。一体何様なんだって感じ。今ほどハッピーパラサイトが多くなかった頃だから反論できなかったが、「西洋かぶれしてんじゃねえよ脛カジリのクセに」と返してやりたかった。自立に重要なのは両親と離れるか否かではなく自分で稼いで家事をこなして年老いた両親の面倒を見れるかって所。特に長男にとっては責任持って両親の介護を背負い込めるかって所。そこから逃避した奴に自立を語る資格はない。私自身は同棲する時期以外は実家暮らしだが自立していないとは思いません。都心に住む円満な家庭にとって実家を放棄するなんて無駄な浪費でしかない。生き字引たる両親や家賃の心配がいらない実家生活。それが批判されるのは単なる両親に恵まれない者やカッペの妬みにすら思えてしまいます。
NFCにてEUフィルムデーズ2008
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