ザ・ヤクザ (1974)
»レビュー
シドニー・ポラック監督を偲んで
2008/07/06
by
夢寝由来
5月26日に永眠されたシドニー・ポラック監督作。
戦中派のアメリカン・タフガイのロバート・ミッチャムと日本男児の鏡の様な高倉健による男の友情物として素直に楽しみべきアクションドラマで撃ち合いと斬り込みの見せ場が豊富な痛快作に仕上がっている。
ヒロイン岸恵子とミッチャムのシーンはミッチャムのやや斜め背後にカメラを据えて撮ってあり、彼の僅かな表情と肩の演技が見事だと思う。顔は相変わらずややくたびれた感じだが苦労人らしい哀愁と優しさを漂い彼以外に考えられない適役だと思う。
高倉健は役柄の設定より実年齢が10歳位若すぎるが堂々とミッチャムを向こうにまわして背伸びせずに個性を出しているのが良い。彼と対峙するヤクザが待田京介という配役も嬉しい。
岸恵子も同様に若すぎるが1950年代中期に来日していたウィリアム・ホールデンやデビッド・リーンを夢中にさせたという輝かしい?実績が本作に華を添えている。
ハゲのハーブ・エデルマンは「男はつらいよ」シリーズでアメリカ人セールスマンを演じた役者だが日本通を好演しており、若造リチャード・ジョーダンも良い感じがする。
アメリカのボス=ブライアン・キースと日本の組長の岡田英次には役の比重が軽いと言うか道味が生かされていないのが残念。
私は劇場とWOWOWで見たがDVD未発売かな?
ミスター・ポラック、浮き沈みの激しい映画界で40年以上も第一線での活躍お疲れ様でした。
2人がこのレビューに共感したと評価しています。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
-
Re: シドニー・ポラック監督を偲んで
2008/07/07 by
ミスター・ドイル
夢寝由来さん、ミスター・ドイルです。
> 戦中派のアメリカン・タフガイのロバート・ミッチャムと日本男児の鏡の様な高倉健による男の友情物として素直に楽しみべきアクションドラマで撃ち合いと斬り込みの見せ場が豊富な痛快作に仕上がっている。
この作品はテレビの再放送で見ました。どうせハリウッドの一方的なステレオタイプな作品だろうと期待することなく流れ的に見たのですが、これがどうしてどうして面白かったです。
いやぁ、健さんってすごい人なんですね。「不器用ですから…」なんて言葉に騙されちゃいけませんね。
「ブラック・レイン」はこの作品から多少なりとも影響を受けてないですかね。マイケル・ダグラスと高倉健の男の友情!
高倉健ほど礼の似合う俳優はいないんじゃないですか、今となっては?
PS:「燃える戦場」(1969)という太平洋戦争モノにも健さんは日本軍将校の役で出てます。共演はマイケル・ケインで当時の戦争映画にしては珍しく日本軍は真っ当で連合軍将兵の狂気じみた面が描かれた珍作品と紹介されてました。 -
高倉健さんとハリウッド
2008/07/07 by
夢寝由来
ミスター・ドイルさん
レスありがとうございます。
>どうせハリウッドの一方的なステレオタイプな作品だろうと…
「東京暗黒街・竹の家」(1955)が正にそういうタイプでした。
>「燃える戦場」(1969)という太平洋戦争モノにも健さんは日本軍将校の役で出てます
本作はそのロバート・アルドリッチ監督が予定されていたのですが、主演予定のリー・マーヴィンが降板したので一緒に降板したそうです。
代役としてロバート・ミッチャムが決まり次いでポラックが監督に決まったそうです。
私は老け過ぎていて岸恵子を相手にすると全く違和感を覚えるマーヴィンよりも二枚目の味を残しているミッチャムで正解だったと思います。
余談ですがマーヴィンは実はミッチャムより7歳年少です。
>「ブラック・レイン」はこの作品から多少なりとも影響を受けてないですかね。マイケル・ダグラスと高倉健の男の友情!
同感です。マイケルの親父カークはミッチャムとは同世代でハリウッドの戦後派タフガイとして好敵手だったのも偶然とは申せ何かの縁を感じます。
返信を投稿
Copyright©2008 USEN GROUP All Rights Reserved.






