アイリス (2001)
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年齢によって評価が分かれるのはいたしかたないかも
2004/08/25
by
倉島穂高
私は今のところ、アルツハイマー病の患者さんの身近で過ごした経験がありませんので、アイリスが「言葉を失っていく過程」をもう少しじわじわ&じっくり描いてほしかったという不満が残りました。郵便屋さんのエピソード以降がいかにも唐突かつ急転直下な感じで、間を想像で補うにはあまりにも私の知識や経験が不足していました。同様にラストも若干飛躍しているので、おそらく製作者が意図的にそうしているのだと思いますが、一般の素人衆に伝えるためのもう一工夫がほしかった気がします。「言葉の喪失」という着眼点には意表をつかれ、そのおそろしさに震えつつも、現実の一端なりと知りたいと強く感じましたので。
この映画、ぜひとも映画館で観たかったのですが公開中はどうしても都合がつかず、ようやくDVDで観ました。特典映像の中にインタビューが入っているDVDは、役者の力量がよりいっそうわかるところが嬉しいですね。ジュディ・デンチの天衣無縫な痴呆の演技も素晴らしかったですが、顔もイメージも全然違うケイト・ウィンスレットの芝居とちゃんとつながっていて全く違和感がないうえに、地のデンチ本人ともまったく別人。今まではどちらかというと個性派役者と認識していたのですが、実はバリバリの演技派だったのですね。
私は最初のうち、若きジョンもジム・ブロードベントが演じているのかと思いました。途中で別人だと気づきましたが、このそっくりぶりはブロードベントの演技力によるものだろうと思いきや……若きジョンを演じたジョン・ボナヴィルという人、地は全然別人!! 化けてたのはこの人のほうでした。
それから、いかにもお似合いの組み合わせに見えるデンチ&ブロードベントのプロフィールを読んで仰天。ブロードベントのほうが15も若い!
横で観ていた11歳の次男坊のコメントが笑えました。
「結婚すると毎日キスできるの〜? お父さんとお母さん、全然してないじゃん」
「じーさんとばーさんが愛し合ってるの〜? なんか、恋愛って感じが全然伝わってこないんだけど……」11歳でこの世界を理解するのは、いくらなんでもムリかしらね(兄貴がいるのでハダカや濡れ場にはとっくに免疫ができてますが)。5年後か10年後にぜひあらためて観てほしい。老眼と寒いオヤジギャグが進行中の父ちゃん、冷え性と物忘れが悪化中の母ちゃんにとっては人ごとではないのじゃ。
そういえば、海軍の虫のジョークは『マスター・アンド・コマンダー』にも出てきましたね。耳で聞いてもさっぱりわからず、今回DVDの英語字幕で読んでもチンプンカンプン。ギブアップしてアメリカ人の知人に説明してもらい、"lesser evil"という言い回しを知りましたが……おやおや、『レッサー・エビル』って映画がありませんか?(私は未見ですが) 『レッサー・イーブル』だろがっっ!!
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