月光の囁き (1999)
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SMというリアル
2004/02/22
by
ゴマ
素晴らしい作品だと思います。
嗜好の問題もあるかと思いますが、しかし、このようなサディズム、マゾヒシズムは誰しもが持っているものだと信じています。信じてもしょうがないのですが…
SMの根本は「差別」という人間心理に行き着くと思います。
人間は差別することから逃げることはできません。社会がどんなに個性を必要としても、しかし、差別というものはその社会システムの中で蠢いているものです。
この様な感受性が生きているからこそ、差別するということに敏感である人物が描けるし、それは、見ている大人たち(自戒を込めて)が感じているのだが、生きていく上でやってはいけないこととして自制しているリアルな感情であると思います。
DVDで拝見させて頂いたのですが、主演のつぐみさんが「現場でないと感じることができないことがたくさんあって、頭で考えると演じることができなかった。」というのは、まさにその通りなのでしょう。
つまり、その場、その場における感情に従うということの難しさを私達は社会の中で学んでいるということなのです。つぐみさんは現場という空気においてのその場でしか感じることができない感情を、高校生という視点から見事に演じきったと思われます。
若いというのは、「今」しかないものです。
そういった「今」という視点を見事な脚本、演出で作り上げられた作品だったと思います。
SMという題材が乗じてネタのような方向になってしまう傾向があるのに対し、非常にリアルで、誠実に語られている作品であります。なんか、SMドキュメンタリーみたいな印象も少し受けました。
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