フェノミナン (1996)
»レビュー
SFのSはサイエンス
2008/05/13
by
牧坂満
「フェノミナ」というイタリア製ホラー映画があったので、そちらの方を期待してしまいましたが、意外や意外ハートフルなラブコメでした。タイトルの“Phenomenon”は物理的現象という意味ですが、俗用的意味として、“a man phenomenal intelligenee”と言えば、並はずれた知性の持ち主となり、牧歌的田舎町で起きた現象が一人の素朴な男を一夜で天才に変貌させたことが意味深に感じられます。
物語の中盤以降は病気になった男の全快を祈るように感情移入しますが、これも“make a phenomenal recovery”と言えば、驚くほど早く回復するとなり、映画の観客の想いとなります。
映画「バベル」では言語の違いによる異文化コミュニケーションの難しさが語られていましたが、この作品では言語の違いが一つの恋愛を成就してしまう面白さがありました。脇役として登場するロバート・デュバルの重厚な存在感は流石ですが、漫画チックな犬の名(?)演技も映画を明るくしてくれています。映画全編が柔らかな光と色彩の蜜のような映像。特筆すべきはレイス(キーラ・セジウィック)がジョージ(ジョン・トラボルタ)を散髪するシーンで、温かく官能的なほど美しいのです。ジョージの優しい眼差しが、愛するとは理解し深い思いやりをもつことなのだと教えてくれます。
ネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、Dr.リンゴールドへ未完のNOTEを渡すシーンにアメリカ合衆国のダイナミズムが感じられました。
【民放BS放送】鑑賞
3人がこのレビューに共感したと評価しています。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
返信を投稿
Copyright©2008 USEN GROUP All Rights Reserved.








