しあわせな孤独 (2002)
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なかなか良い邦題と思いました
2005/12/06
by
nico
登場人物がみんな深い考えもなく行動してるようで最初は違和感があったが、そういう様子がとても丁寧で誠実に撮られていて、観ていく内にとても心に残る映画だった。
この映画から感じられるのは、人生の大部分は脆い幻想の上に成り立っていて確かな物は何一つない、という様な事だろうか?
もしヨアヒムとセシリが何事もなく結婚して普通の夫婦になり普通の家庭を築いたとしても、その先にニルスとマリーの家庭が陥ったような運命が待ち受けていないと誰が言えるだろう?
それをニルスとマリーは結婚後十数年(ぐらいですか?)で味わい、ヨアヒムとセシリは結婚する前に味わった、というだけかもしれない。
あまりに取り返しのつかない事態を経験した後、でも最後にヨアヒムとセシリはそれぞれ違う再生の道を歩き始めるように見える。
ヨアヒムは最初に事故によって普通の人間関係から離脱してしまうのだが、最後に介護するハンネの言葉に素直に従うのは、多分、人との関わりを幻想と納得しつつ受け入れていく姿を表しているように思った。(この映画の中でハンネ=多分過去に大きな挫折を経験していて、寛容と毅然とした態度を併せ持っている=が一番確かな存在に思えた)
セシリもプロポーズされて幸せな筈なのに、最初からどこか寂しげで不安気なのだが(彼女の心の中のおずおずした願望がザラついた挿入場面でよく表されている)、これからは自分の孤独を認識して大切にしながら生きていくのではないだろうか。”しあわせな孤独”というのはなかなか味わい深い題名と思った。
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