ブルー・マックス (1966)
»レビュー
実機の迫力は違う。
2008/05/20
by
黄金のキツネ
最近、複葉機の映画にこっています。これも複葉機が活躍する戦争映画です。
雲の上まで上昇していくシーンや、田園地帯、丘陵地帯の飛行シーンには素晴らしいものがあります。実機(たぶんレプリカ)の撮影は、やはりCGとは迫力とリアリティの点で伝わってくる感激が格段に優れています。特に同僚との腕試しで狭い橋脚の間を飛ぶシーケンスは、ディスプレイで観ても十分にサスペンスフルで迫力満点でした。(←ほんとうに映画館で観たかった)
しかしこの映画の目玉は空中戦だけではありません。庶民階級出身者が貴族階級に抗って社会的地位をもぎ取っていく野望と青春を描いたドラマでもあります。日本で言えば『蘇る金狼』をより重厚にした感じでしょうか。
ちょっとだけ主演のジョージ・ペパードがちょっと年を食いすぎている感じがしますが、伯爵夫人の性の奔放さとプライドを上手に演じたウルスラ・アンドレス(伯爵夫人)や、その夫の伯爵を演じたジェームズ・メイスンの老獪さも見どころです。またマキシミリアン・シェルのお兄さんが、レッド・バロンことリヒトホーフェン男爵(←シャア・アズナブルのモデルと言われているらしい)として彼の真っ赤な愛機(←まさしくシャアだ)とともに登場するのもうれしいシーンでした。
最後になりましたが、本作を推薦していただいた牧坂満さんに感謝申しあげます。ありがとうございました。面白い映画でした。
4人がこのレビューに共感したと評価しています。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
-
実機の迫力は違う。
2008/05/20 by
牧坂満
「黄金のキツネさん」いつも、第二次世界大戦での貴重な情報を有難うございます。「ブルーマックス」での第一次世界大戦の世界は御堪能出来ましたでしょうか。市井の一般人がエスタブリシュメントにのし上がろうとするには、美しき騎士道精神に自己陶酔している暇なんかないのです。主人公に自分自身をダブらせて観た時代を思い起こしています。
「蘇る金狼」だけでなく、大藪春彦の小説群には、このような上を目指すタフガイが登場するので、20歳代には貪るように読んだこともあります。50歳代を越えた現在にあっては、本作品を日本の「忠臣蔵」における吉良邸討ち入り後の赤穂浪士たちの処遇をダブらせてしまうのです。無罪放免の声がある中で、幕府側の御用学者、荻生徂徠はその深謀遠慮によって赤穂浪士に切腹を命じる。
赤穂浪士の英雄的名誉は守られ、幕府体制も維持が出来るという政治的権謀術数を「ブルーマックス」に見てしまうのです。
これからも、どうぞ、宜しくお願い致します。
返信を投稿
Copyright©2008 USEN GROUP All Rights Reserved.











