氷の接吻 (1999)
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欠けたピースが…
2005/05/30
by
理屈屋
ジャンル分けするのが難しい作品でしたね。
心理サスペンス・ラブストーリー・スリラーとかいう感じかなぁ。
見始めは、スパイ・アクションかと思いましたよ。
でも、スパイの様子が変なんですよ。いや、ユアン・マグレガーさんなんですけどね。
腕利きのエージェントではあると思うんですが、仕事そっちのけで、ある怪しい女、いやアシュレイ・ジャッドさんなんですけどね、彼女を追い始めちゃうんですよ、しかも子連れで。
彼女が凄い事をどんどんやらかして、それをスパイがただ見てるんですよ。なんなんだーって思ってると、だんだん物語が事情を説明し始めてくれますが、全体像が全く見えないまま、かなり、何なんだーが継続します。でも、少しずつ、気持ちだけはなんとなく分かるような気がして来るのが不思議ですよ。
でもまあ、それで良いんでしょう。何をしているのか、映画の中の人達も、自分で分かってないみたいですし。彼らと同じ気持ちを味合わされてるってことなんでしょう。
イヤーな感じですよ。何の目的があるのか自分でも分からず、どうしてそうしたいのかも分からないけど、そうせずにいられない、みたいな、ヤーな感じ。
そういうことってあります?
つまらない細かいことでは結構ありますよね。
例えば、タイ焼きを頭から食べ始めるとなんとなく気持ち悪いとかね。フロにはどうしても左足から入りたいッ!とかね。
ま、そんなことはともかく、この映画はそういう罪のない他愛ないことではないらしく、決定的にピースの欠けた男が、完璧にピースを欠いた女を見つけてしまったぁ、ってことなのかな?とかって思いましたねェ。
しかも二人に欠けたビースがピッタリ一致、みたいな。
よく運命の人っていうのは、元々一人だったものを二つに分けた片方だとかって言うでしょ。あれみたいですね。
でもこの二人は合わせてみても、ピッタリ合わないだろうなぁ。
何か二人をつなぐ為の大事なピースが、二つに分けたあとで失われちゃってる感じ。それがないので二人はくっつきたくてもくっつけないって感じ。何となくその辺に切ないラブ・ストーリーみたいな匂いがしてきますよ。
くっつきそうでもくっつかない、そんな運命の相手を見つけてしまった、腕利きスパイの、不思議で歯がゆい、悲劇的な恋(?)の映画でした。
論理的なストーリーの説明が不可能な作品です。
なぜだと考えずに、自分にどういう感情なり感覚が発生するか、自分自身を観察しながら見ると、ひょっとしたら自分に欠けたピースが見えてくるかも知れませんよ。
えっ、俺には欠けたピースなんかない?
そういう人は、特に、この映画、見てみて下さい。
ただ、つまらなかった、分からなかったとなるリスクが、かなり大きい作品だとは思いますけどね。
タイトルは、ホントに当てになりません。
ヒロインの行動から、氷の微笑が連想されるので、「氷の〜」で行こうやってなったんでしょうな、たぶん。ちょっと安易かも。
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