氷の接吻 (1999) »レビュー

「氷の接吻」じゃ意味がわからない

80点 2004/05/03 by ぽん

日本語のタイトルをつけるときにはいろいろと苦労されることでしょう。

とりわけこの映画。
アメリカでは酷評。
原作がベストセラー小説で、映画よりもはるかに長い時間続く。
そして、監督。
期待が高かったところだった。

この映画。
一言であらわせば、「喪失感」を描く感覚的映画。

この「喪失感」は、接吻でも、愛によっても、そして娘の幻影によってもけして満たされることがない。

求める相手をなぜ求めるのか?
彼女はなぜ殺人を犯すのか?

その理由は何も語られない。

そして見終わって感じるのは、ただ「救いのなさ」だ。
こう書くと、暗い話のように思える。
事実暗いのだが、話にはマクレガーの変オーラ爆発で、どこにも現実感というものが存在していない。
そして、音楽も映像もスタイリッシュかつクール。

映画という表現方法を使い、人の「孤独さ」をまざまざと描き出してみせる。

わかりやすい映画。楽しい映画。どきどきする映画。を求める向きには、まったく当てはまらない。ただ、このぽっかり明いた暗闇に共感できる人には、たまらない作品だと思う。

世間の評価は当てにならないんである。

 

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