史上最大の作戦 (1962) »レビュー

長くないよ(いや、長いか)

80点 2008/04/03 by じょりちょこ

この映画の魅力は、制作当時に考えられるかぎりの、リアリズムを貫いたところにあります。
もちろん、今日的な視点で観れば、戦闘シーンも残酷ではなく、むしろ英雄的行動や自己犠牲が「美しく」描かれており、連合軍を美化しすぎているといえなくもありません。
しかし、当時はまだまだ第三次世界大戦の可能性があったのです。これくらいの連合軍びいきは許容範囲と思います。

ノルマンディ上陸作戦はこの邦題どおり、巨大な作戦なので、この映画も史実を知らないと錯綜した印象を受けるかもしれません。
主要な舞台だけでも、アメリカ第82空挺師団の確保するサンメールエグリーズ、イギリス第6空挺師団の確保するペガサス橋、レンジャー部隊が強襲するオック岬、最大の激戦となったオマハ海岸とあります(他にもパルチザンの活動とか、ドイツ軍の準備・対応などもあるので、内容は非常に多岐にわたります)。

物語は、上陸準備からはじまり、1944年6月6日のノルマンディー上陸初日を集中的に描きます。
よくも悪くもそれだけの映画であり、史上最大の上陸作戦であるこの作戦がどれだけの偉業であったかを描くに留まっています。ドイツ軍側の動きの描写は非常に淡泊ですが、まあ、史実でも水際作戦をとらなかったので、しかたがないところです。

逆にいうと、1944年6月6日に起こったことは、かなりがんばって映像化してあります。そのせいで、第101空挺師団のように、パッとしないままフェードアウトしてしまう部隊も出てきます(ちなみに第101空挺師団は、いわゆる「バルジの戦い」で大活躍します)。さして面白くもないシーンも描いているところがリアリティを感じさせるところでもあり、軍事に興味のない人には厳しいところでもあるでしょうね。

本作はいわゆるオールスターキャストなのですが、それほどスターの見せびらかしにはなっていません。いや、なっているかな。何人かはミスキャストだと思いますし、中には本当にちらりと顔を見せるだけの人もいます。

最後に注意。この映画生活に掲載されている出演者はメチャクチャもいいところです。デンゼル・ワシントンやメグ・ライアンが1962年の映画に出ているわけがないでしょう。ジョージ・C・スコットも出ていないはずです(ジョージ・シーガルと間違えたのかな)。ベルンハルト・ヴィッキはドイツ担当の監督であって出演者ではないと思うのですが...

 

1人がこのレビューに共感したと評価しています。
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  • リアリズム

    2008/04/03 by 牧坂満

     映画生活スタッフも慌てて出演者名を修正したようです。デンゼル・ワシントンやメグ・ライアン、ジョージ・C・スコット、ベルンハルト・ヴィッキーの間違いには爆笑しました。

     第101空挺師団のように、パッとしないままフェードアウトしてしまう部隊も出てきます(ちなみに第101空挺師団は、いわゆる「バルジの戦い」で大活躍します)。⇔参考にさせて頂きました。

  • Re: 長くないよ(いや、長いか)

    2008/04/03 by じょりちょこ

    コメントありがとうございます♪

    > 映画生活スタッフも慌てて出演者名を修正したよ
    > うです。デンゼル・ワシントンやメグ・ライアン、
    > ジョージ・C・スコット、ベルンハルト・ヴィッ
    > キーの間違いには爆笑しました。

    でしょ?でしょ?
    自分で直そうかと思ったんですが、あんまり面白いんで指摘しました。

    > 第101空挺師団のように、パッとしないままフェー
    > ドアウトしてしまう部隊も出てきます(ちなみに第
    > 101空挺師団は、いわゆる「バルジの戦い」で大活
    > 躍します)。⇔参考にさせて頂きました。

    TVドラマ「バンド・オブ・ブラザーズ」が第101空挺師団の転戦を描いていますね。

    ノルマンディ戦に参加した師団の中では僕はアメリカ第29歩兵師団が好きです。この映画の中でロバート・ミッチャムががこの師団の副師団長を演じていますが、オマハ海岸で大損害を受けた後、彼らはさらにサン・ローの激戦に参加します。
    第29歩兵師団はブルー&グレー師団という綽名がついているのですが、これはこの師団が南部出身者と北部出身者の混成師団であることに起因します(ブルー&グレーとはアメリカ南北戦争の当時の北軍の青い軍服と南軍の灰色の軍服のことを指しています)。

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