ヒストリー・オブ・バイオレンス (2005)
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避けられない暴力の罪。それを許す愛。D・クローネンバーグ監督が暴力を正面から描く
アメリカ・インディアナ州の田舎町。小さなダイナーを経営するトム・ストールは、妻のエディや2人の子どもとともに、愛に満ちた幸せな日々を過ごしていた。そんなある夜、彼の店が2人組の強盗に襲われてしまう。そこで隙をついて強盗の銃を奪い取り2人を撃ち倒したトムは、一躍ヒーローとして扱われることに。しかしそのことがきっかけで、彼の過去が明らかとなっていく…。
グラフィック・ノベルを原作とした本作は、クローネンバーグ監督が“暴力”に対して真正面から取り組んだ作品。その正当性の有無や負の連鎖など、人間が決して逃れることのできない暴力の性が、克明に描かれている。一見残酷に見える暴力描写も、こうした暴力の姿をリアルにとらえるためのものだ。
そして暴力と対立する愛も、この作品の重要なテーマ。避けられない暴力の罪を、人はどう受け入れ、許すのか。主人公の家族の姿が、それを繊細に浮き上がらせる。
主演のヴィゴ・モーテンセンの演技は秀逸。特に暴力シーンでの彼の眼光の鋭さには、寒気がするほどだ。マリア・ベロも、夫への愛と隠された過去との間で苦しむ妻エディを熱演している。
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